岸 ジョーンズ3三振斬り完投勝利「直球あっての変化球」

[ 2013年7月15日 06:00 ]

<楽・西>2失点完投勝利の岸はファンの声援に答える

パ・リーグ 西武5-2楽天

(7月14日 Kスタ宮城)
 ほっとしたように、マウンド上で白い歯をこぼした。西武の岸が地元・仙台で復活を印象付ける2失点完投勝利。「野手の皆さんに助けてもらって投げることができた。攻めていけた」と124球の熱投を振り返った。

 直球の球威と変化球の精度が戻った。それを証明したのが、メジャー通算434本塁打のジョーンズとの対戦。4打数無安打で3三振を奪った。計21球中15球を外角にきっちり制球し、バットに当たったのはわずか4球。最速145キロの切れのある直球と最大36キロ差のカーブとスライダーで揺さぶり「直球あっての変化球」と胸を張った。

 今季はプロ7年目で初めて開幕投手を務めながらいきなり3連敗。5月には2軍落ちも経験した。それまで一人で悩むことも多かったが「銀(炭谷)以外の捕手の方とか、いろんな意見を聞いてみようと思って」と周囲の声にも積極的に耳を傾けた。スコアラー室を訪れる機会も増えたという。冷静に見つめ直した結果「やっぱり自分の生命線は真っすぐ」との結論にたどり着いた。

 楽天戦は今季2戦2敗で、昨年から4連敗を喫していた。移動日だった11日には仙台市内の実家に立ち寄り、先祖の仏壇に手を合わせた。そのかいあってか、Kスタ宮城では10年9月29日以来、3年ぶりの勝利。5勝5敗として自身の借金を完済し、チームも2位ロッテに再び0・5ゲーム差と迫った。「貯金をつくれるように。これ以上、上位に離されないようにみんなで頑張りたい」。岸が前半戦の最終登板をエースの投球で締めくくった。

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