巨人 阪神との直接対決前に不安…“淡泊”打線は3連戦計2点

[ 2013年7月15日 06:00 ]

<中・巨>6回2死一塁、平田の打球を高橋由が一度はつかむもフェンスにぶつかって落球。一走和田が生還する

セ・リーグ 巨人1―2中日

(7月14日 ナゴヤD)
 自嘲するような薄笑いを浮かべ、巨人・原監督はロッカールームから姿を現した。9安打しながら1点しか奪えず、5月6~8日の阪神戦(東京ドーム)以来、今季3度目の同一カード3連敗。指揮官は抽象的な表現で打線の奮起を促した。

 「このチームは途上のチーム。まだまだ上積みしなければいけない、課題のあるチーム。幸い数字的にはこの位置に来ているけど、まだ上積みできる」

 リーグトップの打率・261を誇る打線は、この日も決定力を欠いた。0―0の5回1死満塁。5番・村田は、初球の外角高めの直球を見逃し、2球目の低めスライダーに手を出した。結果は三ゴロ併殺。「満塁でゴロじゃ話にならない。選択球のミス。我慢して高めを投げさせないと」と最低限の犠飛を打てなかったことを悔やんだ。

 初回1死三塁は坂本が空振り三振。4回無死二、三塁でも高橋由が一ゴロ、長野が外角のスライダーを引っかけ気味の投ゴロに倒れた。犠飛でも1点という場面をことごとく逃し、川相ヘッドコーチは「(狙うべき)ゾーンを上げるとか(打球の)方向性を出すとかそういうことをやっていかないと」と顔をしかめた。この3連戦は計2得点。得点圏では22打数3安打、打率・136と、連敗中の焦りからか強引な打撃が目を引いている。

 依然貯金は17あるとはいえ、中日戦はこれで5連敗。ナゴヤドームは10年に2勝10敗と大きく負け越した鬼門で、3年連続で勝ち越しがない。苦手意識は今後のペナントレースにも大きな影響を与える。2位・阪神に1・5ゲーム差に迫られ、15日からは直接対決。「あしたのことはいいんじゃない」。原監督は気持ちを切り替えられないまま大阪へ向かうバスのシートに体を埋めた。

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