楽天 三木谷オーナー 参戦 加藤コミッショナー降ろしも

[ 2013年7月9日 06:00 ]

10日の12球団のオーナー会議に出席することになった楽天の三木谷オーナー

 10日に行われる12球団のオーナー会議に、楽天の三木谷浩史オーナー(48)が6年ぶりに出席することが8日、分かった。日本野球機構(NPB)が統一球を飛びやすく変更しながら公表していなかった問題は、加藤良三コミッショナー(71)の責任も含めて現在、第三者委員会による調査が行われている。楽天側は昨年の加藤コミッショナー再任にも条件提示するなど、コミッショナーの在り方を問題視しており、責任を問う可能性もある。三木谷オーナーの発言が注目される。

 三木谷オーナーの出席で、オーナー会議が風雲急を告げる。この日、都内で行われたNPBの機構理事会に出席した井上智治オーナー代行は「三木谷さんは機構のガバナンス(統治)、コンプライアンス(法令順守)の問題をきちんとすべきだと考えているので、そういう立場から意見を言われるとは思う」と話した。

 三木谷オーナーは球団が創設された04年12月から07年末までオーナーを務めた後で球団会長となり、昨年8月1日付でオーナー復帰。オーナー会議に出席するのは07年7月以来6年ぶりのことだけに、今回の発言は重いものになりそうだ。

 加藤コミッショナーが問われている統一球の無断変更の責任は、第三者委員会による調査が進行中。今週中にも第2回の会合が予定されるが、10日のオーナー会議までに報告は間に合わない。オーナー会議の議長球団でもあるオリックスの村山良雄球団本部長は、今回のオーナー会議でコミッショナーの責任問題が議題になることを否定。だが、その上で「各オーナーからご意見を賜る場もあるかもしれない」と明かしている。

 加藤コミッショナーに対する不信感は統一球の問題にとどまらない。コミッショナーの任期は2年。昨年7月のオーナー会議で再任となったが楽天、オリックスの2球団が選任方法を明確にすることなどを条件とした。2球団に限らず、複数の球団がビジネス感覚の欠如などに対して不信感をあらわにしている。

 日本シリーズ(10月26日開幕)直後に福岡で予定していたアジアシリーズが台湾開催となり、日程も11月15日開幕にずれ込んだ。これにより侍ジャパンの国際試合の計画が中止となるなど、表面化していない事業面における不手際も目立つ。統一球の問題をきっかけに、これらの不透明な部分も明らかにされそうだ。今回のオーナー会議ではコミッショナーの選任方法も議題にある。三木谷氏の発言次第で、加藤コミッショナーの適性が再議論される可能性も高い。

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2013年7月9日のニュース