原監督 ガチ打線宣言 球宴第3戦登板濃厚の大谷相手に「勝ちにいく」

[ 2013年7月9日 06:00 ]

扇子を手に飛行機を待つ原監督

 大谷、覚悟しろ!「マツダオールスターゲーム2013」で全セの指揮を執る巨人・原辰徳監督(54)が8日、第1戦(19日、札幌ドーム)、第2戦(20日、神宮)の先発オーダーを予告した。第3戦(22日、いわき)は2試合を基に調子のいい選手を起用する方針も明言。第3戦では注目の二刀流ルーキー、日本ハム・大谷翔平投手(19)がリリーフで登板する可能性が高く、セ界最強打線で大谷に襲いかかる。

 本気の表れだった。全セを率いる原監督が超異例、早くも球宴オーダーを公表した。「初戦がピッチャー・マエケン(前田健)、沢村が2番手。1番・西岡、2番・鳥谷、3番・ルナ…」と指を折ったのは2戦目まで。22日、いわきグリーンスタジアムでの3戦目に関しては、力を込めてこう続けた。

 「1、2戦目で調子のいい選手が3戦目に行く。勝ちにいくメンバーをつくる。勝ちにいく。1、2戦目はファンのため。3戦目はその中で調子のいい選手。我々の独断の中で。ピックアップする」

 夢の球宴といっても、勝ち越したリーグにはドラフト会議でのウエーバー優先権が与えられるなど真剣勝負。その中でぶち上げた原監督の第3戦最強布陣プランは、大谷の球宴投手デビュー迎撃を意味している。

 全パを率いる日本ハム・栗山監督は「被災地の試合の意味を考えないといけない」と話している。東北・岩手出身の大谷が福島での第3戦でリリーフ登板する可能性は高い。大谷も「(東北で)多くの方に楽しんでもらえたらいい」と初の球宴マウンドを心待ちにしている。そのルーキーの前に立ちはだかるのがセの最強打線だ。原監督はファン投票、監督推薦、選手間投票などで選出された猛者たちの中から、さらに第1、2戦での内容、結果を含めた状態の良さを最優先してメンバー編成を行うという。

 原監督が明かした第1戦のオーダーでも、その破壊力は抜群だ。20本塁打の阿部、26本塁打のブランコ、28本塁打のバレンティンと4~6番で計74発、スタメン9人で110発打線だ。仮にパ・リーグのファン投票1位を並べたオーダーは9人で89本塁打というから、その差は歴然だ。

 投手としての出場機会に関して大谷は「出る機会があれば自分の持ち味だし、直球で勝負したい」と意欲を燃やす。花巻東時代に計測した160キロ直球とセの強打者の真っ向勝負は、ファンにとっても夢の対決になる。

 すでに第2戦で巨人・菅野、ヤクルト・小川、阪神・藤浪のルーキーリレーもぶち上げた原監督。セの新人たちに「この歴史ある球宴での活躍をステップに、さらに大きく羽ばたいてくれることを期待しています」と話した。それは球界の宝である大谷にとっても同じだ。お祭りムードを超えた勝負を演出する理由は、そこにあった。

 ≪第1戦(札幌D≫
1番・二塁 西岡(阪神)
2番・遊撃 鳥谷(阪神)
3番・三塁 ルナ(中日)
4番・捕手 阿部(巨人)
5番・一塁 ブランコ(DeNA)
6番・DH バレンティン(ヤクルト)
7番・中堅 長野(巨人)
8番・右翼 丸(広島)
9番・左翼 広瀬(広島)
投手 前田健(広島)

 ≪第2戦(神宮)≫
1番・遊撃 坂本(巨人)
2番・二塁 鳥谷(阪神)
3番・左翼 マートン(阪神)
4番・右翼 バレンティン(ヤクルト)
5番・DH 中村(DeNA)
6番・一塁 新井(阪神)
7番・三塁 宮本(ヤクルト)
8番・中堅 大島(中日)
9番・捕手 谷繁(中日)
投手 菅野(巨人)

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