桐光・松井 スライダー切れすぎて1年生捕手止められず

[ 2013年7月7日 06:00 ]

<桐光学園・千葉経大付>3回を投げ1失点の桐光・松井

練習試合 桐光学園7―7千葉経大付

(7月6日 桐光学園)
 桐光学園(神奈川)の松井裕樹投手(3年)は6日、本番前の最後の練習試合となった千葉経大付戦に、6―6の7回から登板。3回を投げ4三振を奪ったが、2安打2四球で1失点。課題が浮き彫りとなったのは、ワンバウンドのスライダーで記録した9回の2つの暴投だった。

 「あの球は勝負どころでは使っていかないといけない」

 夏の大会に集中するため取材対応のなかった松井に代わり、野呂雅之監督が振り返った2球。9回1死一塁から、3番・木内へ投じた2球目と6球目だ。ワンバウンドのスライダーを1年生捕手の田中が体で止めきれず、2度進塁を許した。その後、木内も四球で歩かせて1死一、三塁から4番・苅込に120キロのチェンジアップを左翼線二塁打され失点した。

 04年夏の甲子園でダルビッシュを擁する東北を破った千葉経大付の松本吉啓監督は、松井のスライダーについて「(当時の)ダルビッシュのスライダーより凄い。高校生じゃ絶対に打てない」と絶賛。「見逃し三振してもいいから低めは振るなと言っていたのに振ってしまう」とお手上げの様子だった。

 だが、その凄さゆえに捕手・田中とのコミュニケーションをより深める必要がある。この日の2暴投について野呂監督は「問題ない。あのスライダーを誰が止められる?」と本番前に課題が露呈したことを歓迎した。ワンバウンドのスライダーは空振りを奪える松井の最大の武器だが、使う場面によってはもろ刃の剣にもなりかねない。7日に開幕する神奈川大会に向け、それが分かったことが収穫だった。

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2013年7月7日のニュース