大谷 2勝目も“100球肩”交代 疲れあった?スタミナ課題

[ 2013年7月5日 06:00 ]

5回2/3を1失点に抑え2勝目の大谷

パ・リーグ 日本ハム4-3ソフトバンク

(7月4日 ヤフオクD)
 日本ハム・大谷は今季初めて100球を超えてから「投手・大谷」の課題が浮き彫りになった。2点リードの6回。簡単に2死を取ったが、安打と四球で一、二塁。ここでラヘアに103球目のカーブを中前にはじき返され、1点を失った。続く今宮には四球。107球を投じたところで、フォームのバラつきを感じた栗山監督は交代を決断した。

 あと1アウトを奪えず、イニングの途中でマウンドを降りた大谷。チームは1点差で逃げ切り、6月1日の中日戦(札幌ドーム)以来となるプロ2勝目を手にしたが「リズムが良くなかったし、援護がなかったらどうなっていたかは分からない。チームが勝てて良かったです」と真っ先に反省の言葉を口にした。

 試合前のブルペンからチェンジアップ、カットボールが決まらず、ピンチの連続。初回1死二、三塁では松田の痛烈なライナーを三塁・今浪がジャンプして好捕し、何とか無失点で切り抜けた。3者凡退は2回だけ。今季最多の4四球を与えた。それでも最遅98キロのカーブを効果的に使い、最速155キロの直球との最大57キロの緩急差で打者の打ち気をそらし、2試合連続で試合をつくった。

 前回登板した6月26日ソフトバンク戦(東京ドーム)から中7日。今回は「疲れているように見えた」という栗山監督の判断で、野手として先発出場したのは29日の1試合だけ。1日からは3日連続で投手メニューで調整し、この試合に臨んだ。スタミナに課題は残したが「そういうふうにやらせてもらって感謝しています」と指揮官の親心にも白星で応え、チームは4連勝で貯金を2とし、ソフトバンクを抜いて3位に浮上した。

 5日は19歳の誕生日。花巻東時代には1度メジャー挑戦を表明しながら、日本ハムの一員として歩みだした激動の一年を勝利で締めくくった。「一番良い形で、気持ちよくあしたを迎えられそう」。最後は笑顔の大谷だった。

 ▼日本ハム・黒木投手コーチ ファーストストライクと勝負球を大事にするようにアドバイスした。途中でプレートの立ち位置を三塁側から一塁側に変えた?自分の感覚を大事にして変えることができるね。

 ▼日本ハム・鶴岡 前回カーブを有効に使って直球が良かったので今回もそうした。

 ≪ピンチで粘投≫大谷(日)が今季2勝目。高卒ルーキーでは既に藤浪(神)が4勝しているが、2リーグ制後のチームで2勝以上は07年吉川が4勝して以来6年ぶり11人目になる。7月4日での2勝目は05年ダルビッシュの6月27日に日付では遅れたものの、チーム71試合目は同投手の74試合目より3試合早いペースだ。この日は6回ラヘアに適時打を打たれたが走者得点圏では5打数1安打。今季大谷の被打率は93打数24安打の.258だが、得点圏では24打数3安打の.125とピンチで粘りの投球をみせている。

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2013年7月5日のニュース