渡辺監督 400勝!史上40人目、冷静に7月反攻にらむ

[ 2013年7月4日 06:00 ]

<オ・西>5勝目を挙げた野上(左)と握手をする渡辺監督

パ・リーグ 西武9-4オリックス

(7月3日 京セラD)
 ベンチ裏で9回を締めた西武・サファテは、たどたどしい日本語を堀口通訳と何度も練習していた。「オメデトウゴザイマス」。

 監督室から出てきた渡辺監督に通算400勝のウイニングボールを渡すためだった。そして指揮官は「サンキューベリーマッチ」と満面の笑みで受け取った。

 7回4失点で今季5勝目をマークした先発・野上は、昨年4月29日のオリックス戦(京セラドーム)でも先発し、通算300勝をプレゼントした。今年5月の勝てなかった時期に、指揮官からは「悔しかったら0に抑えてみろ」と掛けられたひと言を胸に、この日も勝ち投手になった。「300勝の時も僕が先発。しかも、ここ(京セラドーム)だった」と胸を張った。

 開幕ダッシュを決め、今季は順調な滑り出しだったが、昨季の主力だった中島、中村が不在の中、ナインは勝てない重圧に押しつぶされそうになっていた。6月29日の日本ハム戦(札幌ドーム)で貯金が尽きると、指揮官が動いた。普段は入らない試合後の全体ミーティング。「みんな、楽しめ」と声をかけた。昨年は開幕直後最下位に沈みながら終盤は優勝争いに絡んだ。栗山主将は「せっかく、監督が言ってくださったから楽しまないと。僕は400勝の小指の爪の先くらい貢献したかな」と笑った。

 史上40人目。三原脩、中西太、東尾修、森祇晶に続き球団では5人目の400勝達成。それでも「なんとも思わない。あくまで通過点?まあ、そうかな」と冷静。その目は7月の猛反撃をにらんでいた。

 ☆渡辺監督の監督通算300勝 昨季4月29日のオリックス戦(京セラドーム)、先発・野上は毎回走者を背負いながらも5回1/3を9安打1失点で降板。その後は4投手の継投で切り抜け、3―1で勝利。野上は10年8月以来、2年ぶりの白星。チームも4連勝で最下位を脱出し、渡辺監督の300勝に花を添えた。

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2013年7月4日のニュース