ライアン小川 先頭打者に細心の注意 新生草薙球場の広さも味方に

[ 2013年6月29日 21:38 ]

巨人に競り勝ちポーズをとる、リーグトップの8勝目を挙げたヤクルト・小川(右)と決勝打を放った田中浩

セ・リーグ ヤクルト2―1巨人

(6月29日 静岡草薙)
 決して快投を演じているわけではないが、気がつけばハーラートップの8勝目。ヤクルトの新人・小川が巨人・沢村との投げ合いに勝ち、対巨人戦2勝目をマークした。

 7回まで毎回走者を許した。それでも先頭打者を出したのは5回の1度だけ。「試合をつくることを第一に大切に投げた」というように、先頭打者へは細心の注意を払い、打たれても長打になりにくい外角低めを中心にコントロール。走者を出せば一転して、強気に内角も攻めた。

 新生草薙球場の広さも小川に味方した。改修前の両翼は91メートルで改修後は100メートルに広がった。6回のボウカーのフェンス直撃の同点打は旧球場なら明らかにスタンドイン。よほど完ぺきに打たれない限り一発はないと読んで、走者を背負っても臆することなくストレートを投げ込んだ気迫が、巨人打線を上回った。

 巨人のルーキー、菅野も7勝と今季の新人王争いはなかなかレベルが高い。「チームの勝利が一番。最終的にそういう賞がついてくればいい」と多くを語らない小川だが、一生に一度の賞。欲しくないわけがない。

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