栗山ハム キター!吉川で4連勝 借金完済あと1

[ 2013年6月29日 06:00 ]

<日・西>力投し6勝目を挙げた吉川

パ・リーグ 日本ハム2-1西武

(6月28日 札幌D)
 最大10あった借金は、1カ月足らずでついに1まで減った。1点差の息詰まる戦いを制し、4連勝。日本ハムの栗山監督は「一番上までいくつ?5・5?上が見えてくる、そういう環境に入っていけば。そこから絶対に離れないこと」と表情を引き締めた。

 今季初のサヨナラ勝利となった26日のソフトバンク戦(東京ドーム)の勢いを、昨季のパ・リーグMVP左腕・吉川が受け継いだ。大野と今季初めてバッテリーを組んだが、序盤から変化球を多用し、西武打線に的を絞らせない。6回1死まで無安打。7回に連打で1点を失い、なおも1死満塁でマウンドを降り「打たれた球は高く、甘い。ピンチを背負いマウンドを降りて残念」と悔やんだが、再三の好守にも助けられてチームトップの6勝目を手にした。

 前回登板の22日ロッテ戦(QVCマリン)では両足がつり、けいれんを起こして3回途中で負傷降板。今季は5月15日の中日戦(ナゴヤドーム)でも左足がつって5回途中で降板していた。原因は脱水症状の可能性が高いと指摘されたため、この1週間は汗の出やすいアンダーシャツを着て意識的に汗をかいた。発汗量に応じて、水分摂取量を確認。この日のイニング間には粉状のミネラルを普段より多めに溶かしたドリンクを飲み、体調に細心の注意を払った。「そこを気負って投げても仕方ない。きょうの1試合をしっかりいこうと思った」と気持ちの切り替えを強調し、栗山監督も「体のことを心配していたけど大丈夫そう。そこは一安心」と胸をなで下ろした。

 試合前、指揮官は思い出していた。「借金1で西武ドームへ行って、あそこから始まったからね」。5月4日、借金完済目前で乗り込んだ敵地から、悪夢の9連敗を喫した。「二度とああいう、のたうち回る状態になっちゃいけない」と誓った。投手陣が踏ん張り、守り勝つ日本ハムらしい野球で、5位ながら首位・ロッテとのゲーム差は5・5。昨季王者が勝率5割どころか、上位の後ろ姿をハッキリと視界に捉えた。

 ▼日本ハム・金子誠(7回1死満塁から大崎の二ゴロを好判断で一塁走者にタッチして併殺に)左対左だし、自分の判断で通常の併殺隊形より2メートル前に出ていた。とっさのプレーがうまくいって良かった。

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