花巻東 大谷後継者は三刀流!岸里 投げて打って走る

[ 2013年6月29日 06:00 ]

2年ぶりの夏の甲子園出場を目指す花巻東・岸里

 第95回全国高校野球選手権大会(8月8日から15日間、甲子園)の岩手大会の組み合わせが28日、決まった。花巻東は岸里亮佑投手(3年)を中心に2年ぶりの甲子園出場を目指す。スポニチ本紙「復興へのプレーボール」で随時連載中の高田高校は、初戦で盛岡中央と対戦する。また、新潟、三重、滋賀、香川大会の組み合わせも決まり、南北北海道大会では計27試合が行われた。

 岩手を勝ち抜くカギは、この男が握っている。花巻東の背番号1を大谷(日本ハム)から受け継ぐエース岸里は、先輩顔負けの「三刀流選手」だ。「足と肩には自信があります。でも、どちらかというと投手の方が好きです。夏に向け全部に力を入れてやっていきたい」と力を込めた。

 投げては最速145キロ、打っては高校通算30本塁打を超える。さらに、走っても50メートル5秒9の俊足。長内中では100メートルを11秒7で走り、陸上大会に駆り出され東北大会に出場したこともある。

 09年に甲子園で快投を続ける菊池(西武)の姿を目にし、同校への進学を決めた。入学直後は1学年上の大谷と寮で同部屋だった。「翔平さんはいい先輩で、お世話になりました。アドバイスをくれたり、学ばせていただきました」。昨春センバツではベンチ入りも、右太腿を痛めていた影響で出場はなかった。新チームから3番に座り、投打で大黒柱の役割をこなす。「仲間と頑張って食べました」と、冬は1日5~7杯のどんぶり飯を平らげ、体重は9キロ増えて74キロになった。

 迎える最後の夏。「チームで決めたテーマが“和”なので、自分の結果よりもチームの勝利のためにプレーしたいです」。初戦は7月12日の金ケ崎戦に決まった。菊池や大谷と同じ舞台へ、岸里が「三刀流」でチームをけん引する。

 ▼花巻東・鹿糠(かぬか)主将 春に負けてから打力を上げていこうというテーマを持って練習してきた。気を抜かず頑張りたい。

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2013年6月29日のニュース