モーブラ連弾!1―5から逆転 キヨシ監督「凄いなあ」

[ 2013年6月28日 06:00 ]

<ヤ・D>お立ち台ではしゃぐDeNA・モーガン

セ・リーグ DeNA7-6ヤクルト

(6月27日 神宮)
 三塁側スタンドから歓声が降り注ぐ。DeNA・中畑監督は「凄いなあ。勝ったよ。完全な負けゲームを勝ったよ。見事だ」と声を上ずらせた。

 先発の鄭凱文(ゼン・カイウン)がわずか1回0/3、5失点KO。いきなり劣勢に立たされながら怒とうの逆転劇を見せたのは4点を追う4回だ。2死満塁。山崎がフルカウントから5球ファウルで粘り、11球目を右前に運んで2点差。これでロマンを引きずり降ろした。

 代わって出てきたのは左腕・正田。モーガンは2軍落ちした4月下旬、イースタン・リーグで対戦したときのことを思い出していた。「緩いカーブがある。その球で入ってくるだろうな」。代わりばなの初球は狙い通り。真ん中に入るカーブを捉えると打球は右翼席へ。逆転3号3ランだ。

 ブランコも続いた。シンカーを左翼へ。スタンド後方のネットを揺らす推定150メートル弾だ。「重心を後ろにしっかり置いてバットを振り抜いた結果だ」。早くも昨年の24本を超す25号。この日2発のバレンティンに並ばれたが「キング争い?意識しない。自分のプレーに集中するだけだ」とかわした。

 3、4番では初の「モーブラ」アベック弾。「一緒に打ててうれしい」とモーガン。「ブルワーズでも(昨季本塁打王の)ライアン・ブラウンと2、3番を打ったんだ。後ろを打ついいバッターにつなぐ気持ちは一緒さ」と続けた。3、4番がこんな形で機能すれば大きい。負ければ最下位ヤクルトに0・5ゲーム差に迫られていたところが、中日と同率の4位に浮上した。

 「この試合を取り返せたのは大きい。諦めなければ何かが起きるってことを教えてくれた」。

 中畑監督、最後にこう言って歓喜に沸くクラブハウスに消えた。

 ▼DeNA・須田(2年ぶりの勝利)きょうは自分のピッチングができた。これを続けていきたい。

 ≪55本ペース≫ブランコ(D)が25号、バレンティン(ヤ)が24、25号を放ち、今季初めてリーグ最多本塁打で並んだ。両チームとも消化試合数は66で、2人はシーズン換算でプロ野球記録の55本ペースになる。過去に同一リーグで50本以上の打者が複数出たのは、03年パのローズ(近鉄)51本とカブレラ(西)50本のみ。セでは初となる50本以上のハイレベルな本塁打王争いが見られるか。

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