NEW大谷 カーブでイメチェン「そういう組み立ても」

[ 2013年6月27日 06:00 ]

<日・ソ>6回表2死三塁で雄叫びを上げながら松田と真っ向勝負する大谷

プロ野球 パ・リーグ 日本ハム6-5ソフトバンク

(6月26日 東京D)
 日本ハム・大谷の武器は剛速球だけではない。大きく縦に割れる100キロ前後のカーブで進化を見せつけた。4回2死、前の打席で直球を本塁打された長谷川に変化球を4球続け、最後はワンバウンドする107キロカーブで空振り三振に仕留めた。

 「きょうはカーブが良かった。そういう組み立てもできる。変化球を交ぜながらいくのも持ち味だと思っている」

 最速160キロ右腕も、この日は153キロ止まり。「球の走りが良くなかった」という初回に内川に152キロを被弾。2回もシュート回転した直球を長谷川に左翼席に運ばれたが、序盤の反省を元に、初めてコンビを組んだ大野と大きく配球を変えて立ち直った。

 カーブの重要性を再認識したのは「打者・大谷」だった。15日の広島戦(札幌ドーム)で前田健のカーブに三振を喫し「カーブやスライダーの精度が高い」。翌日のブルペンで21球中、10球もカーブを投げた。これまでは腕の振りが鈍り、球種が読まれるために控えてきた球種。だが、カーブを1球しか投げなかった前回18日の広島戦(マツダ)後も入念にフォームをチェックし、ひそかに精度を磨いてきた。

 先発4試合目で初のパ・リーグ、12球団トップのチーム打率を誇るソフトバンク相手にプロ最長の6回を4安打3失点。1点リードの6回2死三塁では2ストライクからカーブを松田に左前打され「ワンバウンドになるぐらい、もう少し低く投げたかった」と反省したが、98球中、18球を数えたカーブが大きな武器になったのは間違いない。

 初の二刀流だった18日とは違い「援護ももらって、ベンチでじっくり考える時間もあったし、きょうは良かった」。勝ち負けは付かなかったが「連勝できてうれしい」と3連勝での最下位脱出を何より喜んだ。

 栗山監督も「目的意識が初めてはっきり見えた」と成長を認めた。次回は7月4日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)が有力。この日見せた臨機応変な投球ができれば、2勝目は遠くはない。

 ▼日本ハム・黒木投手コーチ カーブの高め低めの投げ分けが課題だったが、カーブで三振が取れたし練習の成果が出た。最初からトップギアでいってほしかった。

 ▼日本ハム・大野 試合の中でカーブを使えると思っていた。カーブが良かったし、それでカウントが取れるのは大きい。

 ▼日本ハム・島崎投手コーチ 頑張った。カーブを打たれたんだから自分でも納得できるでしょう。

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2013年6月27日のニュース