古谷 ノーヒッターにあと1球「期待させてすみませんでした」

[ 2013年6月27日 06:00 ]

<オ・ロ>9回2死、坂口に三塁打を打たれ、ノーヒットノーランの夢が途絶えた古谷は苦笑い

プロ野球 パ・リーグ ロッテ7-0オリックス

(6月26日 京セラD)
 ロッテ・古谷拓哉投手(31)が26日、オリックス戦で9回2死まで無安打無得点の快投。134球目で坂口智隆外野手(28)に三塁打を許したが、7年ぶりプロ2度目の先発は圧巻の1安打完封勝利だった。一度は硬式野球をやめるなど、挫折を重ねてきた男が、先発に転向した8年目の今季、5月30日のイースタン・リーグ、DeNA戦(平塚)でノーヒットノーランを達成。1軍でも、快挙まであと1球の記憶に残るマウンドとなった。

 あと1球だった。9回2死走者なし。打席の坂口はフルカウント。ノーヒットノーランの快挙に向けて、古谷が投じた134球目。スライダーが甘く入った。打球は右中間を深々と破る三塁打。だが、表情ひとつ変えずに続く辻を遊ゴロに打ち取り、今季初登板は1安打でプロ初完封を記録した。

 「期待させてすみませんでした。安打を打たれるのはしょうがない。次、また頑張ります」

 プロ8年目、31歳の左腕はヒーローインタビューで、周囲が拍子抜けするぐらいに飄々(ひょうひょう)と話した。

 今季は開幕から2軍で、この日が初登板。先発となると、06年8月30日の以来、2492日ぶりだった。それがまさかまさかの快投。アウトを積み重ね、8回2死から高橋信に四球を与えるまで完全投球。2軍ではゆったりと無駄な力を入れないフォームづくりに励み、この日も「脱力系」で最速も139キロ。それでもカーブ、スライダー、チェンジアップとすべての球種で丁寧にコーナーを突き、10奪三振、12の凡飛を連発させた。

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2013年6月27日のニュース