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阿斗里で10連敗→大田で初勝利「やっとプロ野球選手に」

<D・神>プロ初勝利の大田(右)は中畑監督の祝福を受け笑顔を見せる

セ・リーグ DeNA5-3阪神
(6月22日 横浜)
 足がすくむような恐怖心を乗り越えた。1点リードの5回2死満塁。DeNAの大田は先発の藤井に代わってマウンドに上がった。

 「ガチガチでした。物凄く緊張したけど腕を振った」。内角直球で藤井彰のバットを折って遊ゴロだ。6回も最速148キロの直球を武器に無失点に抑え、プロ6年目で初勝利。通算0勝10敗で次に黒星がつけば、プロ野球ワースト記録の11連敗だった23歳は「長かった。きょうからやっとプロ野球選手になったと思う。1軍で活躍しないとプロ野球選手とは言えない」。声は上ずっていた。

 帝京3年春のセンバツでは1回戦の小城戦で江川卓(作新学院)以来の20奪三振。江川と同じように怪物と騒がれた。07年高校生ドラフト3巡目で横浜(現DeNA)に入団。将来のエース候補と言われたが、結果は出なかった。1メートル90、95キロの恵まれた体格を持ちながら繊細すぎるハートが原因だった。腕が振れなくなり、直球は130キロ台前半まで落ちた。昨年は救援で2試合。「戦力外も考えた。でも野球が好きだった」。選手生命を懸けた今季。心機一転、入団時から名前の阿斗里(あとり)だった登録名を大田に変更した。

 大切な家族も心配させたくなかった。「母親が心配していた。つらかったと思う。いいプレゼントになった」。公表こそしていないが結婚し、昨年11月に長男・龍之介くんが誕生。「子供、メチャメチャ可愛いんです」。帰宅して癒やされる時間ができた。家族のためにも崖っ縁で勝った。

 「一番苦しい中で相手の勢いをピタッと止めたのが大きかった。格好良かった!」。中畑監督はそう言って、大田の丸刈り頭を何度もはたいた。「中継ぎは毎試合いくんじゃないかという緊張感が楽しい。もっとチームが勝てるように頑張りたい」。未完の大器。プロ初勝利を挙げ、大田は覚醒するかもしれない。

 ◆大田 阿斗里(おおた・あとり)1989年(平元)8月12日、沖縄県生まれの23歳。帝京では2年夏から3季連続甲子園出場。3年のセンバツではベスト4、同年夏の甲子園はベスト8だった。07年高校生ドラフト3巡目で横浜(現DeNA)入団。名前の由来は渡り鳥「アトリ」からで、野鳥撮影が趣味の父・勝信さんが命名。1メートル90、95キロ。右投げ右打ち。

[ 2013年6月23日 06:00 ]

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