四国IL・香川に初のミャンマー人投手入団「早く投げたい」

[ 2013年6月20日 16:58 ]

四国アイランドリーグplusの香川オリーブガイナーズに入団したミャンマー人のゾーゾー・ウー投手

 野球の独立リーグ、四国アイランドリーグplusの香川オリーブガイナーズは20日、ミャンマーから来日したゾーゾー・ウー投手(23)の入団会見を高松市で開き、ウー投手は「一日でも早く皆さまの前で投げたい。野球をミャンマーでメジャースポーツにしたい」と覚えたての日本語で抱負を語った。

 母国の正装「タイポン」姿で登場したウー投手は旧首都ヤンゴン市出身で、身長173センチの左腕。スライダーや独自の変化球「ゾーゾーボール」を投げるといい、21日からチームに合流する。

 ミャンマーで野球の普及活動を続け、会見に同席した元国連職員の岩崎亨さん(57)によると、同国の野球人口は50人ほどで、各国のプロリーグや独立リーグに所属するのは初めてという。

 ウー投手は、ミャンマー代表経験のある兄の影響で、12歳から野球を始めた。岩崎さんが経営する幼稚園で働きながら、2007年に自らも代表のエースとして東南アジア大会に出場。11年から約1年半は、下半身の強化を目的にプロサッカーチームにも所属した。

 課題は120キロ前後という球速のアップで、目標は同じ左腕でプロ野球巨人の杉内俊哉選手。岩崎さんは「練習熱心で、10本走れというと13本走る選手。ミャンマーのヒーローになってほしい」と期待をこめる。

 西田真二監督(52)は「うちにはドラフト候補の選手もいるから、まずはしっかり見て、学んでほしい」と話し、ウー投手には「厳しいぞ」と奮起を求めて握手した。

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