大谷 球宴でも二刀流!全パ栗山監督「いろいろと考えている」

[ 2013年6月20日 06:00 ]

クールダウンする日本ハム・大谷は投手陣のキャッチボールを横目に笑顔

 日本ハムの大谷翔平投手(18)が、今年7月のオールスター戦で再び「リアル二刀流」を披露する可能性が出てきた。21日に再開するリーグ戦で投手、野手としてインパクトを残せば、96年イチロー(当時オリックス)以来の二刀流も見えてくる。

 球史に1ページを刻んだ一戦から一夜明けても、大谷はいつも通り爽やかな表情だった。「球数もそんなに投げていないし、ウエートも普通に上げられた。だいたい流れはできてきたのかな、と」。鎌ケ谷の全体練習では投手として軽いキャッチボールなどで調整。疲労をとることに専念した。

 前夜は「5番・投手」で先発。投手では4回3失点ながら、打者では勝利打点を挙げ、5回からは右翼の守備にも就いた。あす21日に再開するリーグ戦では、登板時に指名打者を外さない限り二刀流は見られない。しかし、球宴となれば話は別だ。

 7月19日の第1戦は本拠地の札幌ドームで開催される今年の球宴。大谷は17日のファン投票最終中間発表で同僚の陽岱鋼(ヨウダイカン)に8000票以上の差をつけて外野部門の3位につけており、選出は濃厚だ。となればファンが見たいのはやはり二刀流。全パの指揮を執る栗山監督はこの日、球宴で二刀流をこなすことについて「いろいろと考えてはいるけどね」と含みを持たせた。前日も「これで、今後もびっくりすることが起こる可能性が生まれた」と話しており、今度は夢の舞台でのサプライズ起用に期待は膨らむ。

 打率・329の野手と違い、投手としては1勝と実績はない。次回先発は中7日でソフトバンク戦(東京ドーム)が濃厚で、球宴までの登板機会は多くても3試合。そこで結果を残すことが「球宴二刀流」実現の鍵を握る。大谷自身は「そういうことが必要とされるような信頼を勝ち取れるようにしたい」としながら「1回やりましたし前には進んでいる。次そういう機会があればもっと落ち着いてできるんじゃないかと思います」と手応えはつかんでいる。

 球宴で18歳がセ・リーグの猛者を相手に投げて打つ。ファンの見る夢も果てしなく広がる。

 ≪実現すれば96年イチ以来≫オールスターで投手と他のポジションを1試合でこなしたのは96年第2戦のイチロー(オ)だけ。1番・右翼で先発したが、9回2死、打者・松井(巨)の場面でマウンドに上がり、代打の高津(ヤ)を遊ゴロに打ち取った。なお、球宴は93年以降、全試合両軍DH制のため、本来は打順に投手は入らない。この時はDH放棄で1番・投手、イチローとなり、二塁の小久保(ダ)が代わって右翼、DHの初芝(ロ)のところに二塁・水口(近)が入った。

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2013年6月20日のニュース