また甲子園のスター獲りだ!阪神、松井をドラ1候補に

[ 2013年6月11日 07:45 ]

2012年、夏の甲子園の4試合で68奪三振を記録した桐光学園・松井

 今年も「甲子園の申し子」にロックオンだ。阪神が今秋ドラフトで桐光学園・松井裕樹投手を1位指名する可能性が出てきた。これまで密着マークを続けてきた大阪桐蔭・森友哉捕手とともに最上位にリストアップ。昨年1位の藤浪晋太郎投手(19=大阪桐蔭)に続く、スーパースター獲得をめざす。

 昨年は甲子園で春夏連覇を達成した藤浪を1位指名した。開幕から先発ローテーション入りし、現在4勝1敗と期待通りの活躍でスーパースターへの階段を駆け上がっている。そして、今年のドラフトでも獲得を目指すのは、聖地で光り輝く甲子園のスターだ。

 『松井裕樹』。藤浪が頂点に立ったその夏に、甲子園デビュー。いきなり初戦の今治西(愛媛)戦で大会記録となる22奪三振をやってのけた。4試合で、歴代3位の計68奪三振。藤浪にも劣らないほどに輝いていた。まさに甲子園の申し子だ。

 身長1メートル74、体重78キロと体格は大きくない。それでも思い切り腕を振って投げ込む最速147キロ直球と、プロでも即戦力級のスライダーで三振の山を築き上げる。そして、強心臓ぶり…。ミスター・タイガースになりうる素養は十分に兼ね備えている。

 春季神奈川大会から球場は満員になり、テレビ中継もされる注目度の高さ。5月19日の春季関東大会2回戦・花咲徳栄(埼玉)戦には日米13球団44人のスカウトが集結した。6月9日には今春センバツに出場した早実(西東京)との練習試合に5回途中から登板。打者14人相手に無安打10奪三振と格の違いを示した。

 阪神は北村スカウトが視察しており、「モノが違う」とあらためて高評価。進路は夏の大会後に正式表明する意向だが、国内プロ一本に絞っているとも伝わる。阪神は同スカウトをはじめ、球団をあげてのマークを続けていく方針。ある球団首脳は「右の藤浪、左の松井となれば夢がある」と、Wエース構想にまで夢が膨らんでいる。

 平行して継続調査となるのが大阪桐蔭の森友哉捕手だ。藤浪の女房役を務めていた昨年の2年時から畑山スカウトが熱視線を送り続けている。捕手は補強ポイントでもあり、藤浪とのバッテリー再結成となれば松井に話題性でも負けていない。

 いずれにしても競合は必至。松井には8球団が指名するのでは…とも予測されているが、昨年4分の1の確率で藤浪の当たりくじを引き当てた、黄金の左手をもつ和田監督がいる。

 松井か、それとも森か―。調査と比較は夏の大会終了まで続けるが、実力は2選手とも申し分ない。どちらが甲子園にふさわしいか…が、最終決断する際の材料になりそうだ。

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2013年6月11日のニュース