再ブレーク芸人にあやかる!DeNAが鉄拳起用

[ 2013年6月11日 06:00 ]

パラパラ漫画で再ブレークした鉄拳

 DeNAが23日の阪神戦(横浜)で、動画を駆使した泣ける「パラパラ漫画」で再ブレークしたお笑い芸人・鉄拳を起用することが10日、分かった。試合終盤に横浜スタジアムの大型カラービジョンで「感動」をテーマにした紙芝居が披露される予定。中畑DeNAは現在5連敗中で借金12の5位に沈んでいる。「再ブレーク」するために、鉄拳にあやかる。

 どん底から再浮上したい。5連敗で借金12。そのために球団が白羽の矢を立てたのが、鉄拳だった。パラパラ漫画で世界中を感動の渦に巻き込み、再ブレークしたお笑い芸人。球団関係者は「これだけ負けても、セ・リーグの他球団も負けているから、まだまだ望みはある。鉄拳みたいに再ブレークすればCS進出できる」と期待を込めた。

 23日の阪神戦は「Dream STADIUM 2013」と題し、「湘南乃風」のライブなど、さまざまなイベントを用意。その目玉企画として鉄拳を起用した。当日は横浜スタジアムのセンターバックスクリーン上にある大型カラービジョンを使い、ファンの心を揺さぶる紙芝居が披露される。多忙なスケジュールだったが、球団側の必死のオファーが実り、鉄拳とのコラボを実現をさせた。

 鉄拳は昨年3月にテレビ番組のバラエティー企画で、左右に揺れる振り子の中に夫婦の半生をマジックペンで描いた「振り子」のパラパラ漫画を発表して人気が爆発。「振り子」はロンドン五輪の公式ソングを手掛けた人気ロックバンド、MUSEがミュージックビデオに採用した。YouTubeの再生回数は1週間で100万回を超え、世界中から大きな反響を呼んでいる。

 崖っ縁からはい上がった生きざまは、見習わなければいけない。鉄拳は97年にスケッチブックを手に、ブラックユーモアあふれるフリップ芸を披露したが、その後は仕事が激減。一時は引退も考えたが昨年パラパラ漫画で再ブレークした。

 中畑DeNAも春先は好調だった。5月10日までは勝率5割をキープし、3位に定着。だが交流戦で5勝15敗と失速し、5位に沈む。特に本拠地・横浜では1勝11敗と大きく負け越している。当日は阪神に勝ち、鉄拳の紙芝居でファンを二重に喜ばせる。負ければ「鉄拳制裁」――。そんな紙芝居は見たくない。

 ◆鉄拳 1972年(昭47)5月12日、長野県大町市生まれの41歳。本名は倉科岳文(くらしな・たけふみ)。お笑い芸人、イラストレーター。97年に奇抜なメークでブラックユーモアを基調とした紙芝居「こんなものはいやだ」でブレーク。その後仕事が激減したが、昨年パラパラ漫画で再ブレーク。「絆」、「ツナガル」など全作品の合計動画再生回数は、1000万回を超える。

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2013年6月11日のニュース