阪神新助っ人ボイヤー“ウサギ狩り”に自信

[ 2013年5月28日 06:00 ]

入団会見で中村GM(左)とガッチリと握手するボイヤー

 「Gハンター」が逆転Vの使者となる! 阪神の新外国人で救援陣の一角として期待されるブレイン・ボイヤー投手(31=ロイヤルズ傘下3Aオマハ)が27日、西宮市内の球団事務所で入団会見を行った。狩りが趣味というワイルドな一面を持つ助っ人右腕は宿敵・巨人を最速99マイル(159キロ)を誇る直球で「ハント」することを宣言した。1年契約の年俸40万ドル(約4000万円)で背番号44に決まった。

 生粋の「狩人」がおいしい“獲物”に狙いを定めた。入団会見に臨んだボイヤーが早くも打倒巨人を宣言。宿敵との対戦について問われると、熱い言葉が溢れ出た。

 「(巨人戦は)待ち切れない心境。ライバル相手に投げることが大好きなんだ。(ブレーブスに所属しライバルの)セントルイス(カージナルス)とか、カブスとやる時も興奮したし、そういう感情を持てるというのは待ち切れないね」

 趣味は「狩り」というボイヤーは物心ついた時から森に入り、鹿やカモなどの獲物を仕留めてきた。巨人のマスコットキャラクター「ジャビット」のモデルとなっているウサギも「かなり昔に狩ったことはある」と豪語。本職のマウンドでもG倒ならぬ“ウサギ狩り”に期待のかかる助っ人は「今年はラビット(ウサギを狩る)シーズンにしたいね」と自信に満ちた笑顔で、Gハンターに名乗りを上げた。

 武器は出所の見づらい投球フォームから繰り出される最速159キロ直球。今年も数度、157キロを叩き出している豪腕は「100マイル(161キロ)は1度も投げたことがないので日本で100マイルを投げられるように頑張る」と大台到達にも強い意欲を見せた。

 メジャー通算233試合登板の実績を誇り、05年には常勝軍団・ブレーブスで地区優勝を経験。会見に同席した中村GMも「巨人がひた走る中、そこに追いつき追い越す大きなピースを獲得できた」と評したように、勝利の味を知る男の存在は1・5差で巨人を追うチームにとって大きな戦力アップとなる。疲れの見え始めた中継ぎ陣を救う存在、守護神・久保へつなぐセットアッパーとしても期待は大きい。

 会見後には早速、甲子園の室内練習場に移動しキャッチボールを行った。28日からは2軍に合流し、鳴尾浜で調整する。就労ビザなどが整い次第、まずは2軍戦で登板し、順調にいけば交流戦中の1軍昇格の可能性もありそうだ。

 「全力で持てるものを発揮していきたい。ペナントレースをタイガースが制するために来たと思っているので、自分が最後のピースになれるように全力で頑張っていきたい」。甲子園という「森」でGハンターが目をぎらつかせる。

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2013年5月28日のニュース