沢村 制球力の差歴然 原監督愛のダメ出し「ちょっと恥ずかしい」

[ 2013年5月23日 06:00 ]

<楽・巨>初回1死一、三塁、ジョーンズに四球を与え悔しがる沢村

交流戦 巨人1―2楽天

(5月22日 Kスタ宮城)
 巨人・沢村が球場の駐車場で足を止めた。Kスタ宮城から漏れ聞こえてきたのは田中のヒーローインタビュー。仙台の夜空の下で、同学年の明暗はくっきりと分かれた。

 「(田中)将大自身もいい調子ではなかったと思うけど、試合をつくっていた。ここはストライク、ここはボールと考えてできている。きょう見ていて、そこが僕と将大の差だと思います」

 失点は田中の1に対し、沢村は2。だが、数字以上に「差」は歴然としていた。113球で完投した田中。4四死球などでピンチを招いて犠飛2本で3敗目を喫した沢村は5回1/3で103球を要した。田中は打者33人のうち初球ボールは39%に当たる13人で、3ボールは8、9回の2度だけ。一方の沢村は打者26人の69%に当たる18人が初球ボールで、3ボールも5度あった。「あれだけボール先行のピッチングでは苦しくなる」。ともに初回に1失点しながら、修正した田中と、修正できなかった沢村。その差を痛いほど感じた。

 チームは今季3度目の3連敗。前日に「力の差はそんなにない。でも戦績を比べると格は違うのかな、とも思う」と語った原監督も手厳しかった。「何とか粘って投げ勝ってほしかったですけどね。見ていてプロ同士の勝負にはちょっと恥ずかしいかな。本人が一番、分かっていると思う」。田中との差を突きつけられた沢村の成長を願ってこその、厳しい言葉だった。

 ▼巨人・川口投手総合コーチ(沢村について)ひどかったね。ひどかったけど2点で抑えた。奮起してもらうしかない。

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