中田 ズッコケ守備も2発で連敗ストップ

[ 2013年5月18日 06:00 ]

<D・日>DeNAに勝利し、稲葉(右)、陽(中)らナインと引き揚げる日本ハム・中田

プロ野球 交流戦 日本ハム6-5DeNA

(5月17日 横浜)
 2発も放った。4打数4安打4打点だった。負ければ、8年ぶりの10連敗の危機を救った。しかし、日本ハム・中田に笑顔はない。4番の責任感だった。

 「まだまだここからだから。流れを変えていかないと」。4時間11分の激闘は中田の一打から始まった。初回1死一、三塁。小杉のシュートを左翼席最上段まで運んだ。3年連続2桁本塁打の節目の10号3ラン。「1打席目で出たので流れよく打席に立てた」。勢いに乗った4番は単打を2本続けた後、8回にも中越え11号ソロ。2発で計255メートル飛ばした。1点を追う9回は同点とし、なおも2死三塁の場面で敬遠された。自らのバットで決めることはできなかったが、暴投での勝ち越しにつなげた。

 致命的なミスを取り返したかった。5回の左翼守備で後藤の飛球をファウルゾーン付近まで追いかけたが風で戻ってきたことで捕球できず、一時逆転を許した。「点が入っているし、申し訳ないと思った」。慣れないセ・リーグの本拠地・横浜スタジアム。この日の練習ではフライの捕球練習をしておらず、飛球に対応できなかった。「何とか塁に出たかった。負けたら自分のせいなので」。バットで取り返した。

 自身は打撃好調だったがチームが勝てず「今は辛抱」と言い続けた。24歳ながら、西川や大谷ら先発メンバーに年下も増え「自分が稲葉さんらの背中を見てきたように、下の子たちに背中で示していかないと」と中心選手の自覚は強い。

 終盤に待っていた逆転劇で、もがき苦しむ昨季のパ王者が、2週間ぶりにつかんだ白星。栗山監督は「久々に感動した。一つ言えるのは、一生忘れない」とうれしそうに、1勝の重みをかみしめていた。

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