元阪神の金本さん、詐欺被告公判で証言 1億円提供「ばかだった」

[ 2013年5月13日 12:23 ]

金本知憲さん

 プロ野球阪神タイガースなどで活躍した金本知憲さん(45)からボートレース(競艇)団体への預託金などの名目で、1億円以上をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた無職本多善光被告(45)=埼玉県和光市=の公判が13日、さいたま地裁(西村真人裁判官)で開かれ、金本さんが証人として出廷した。

 金本さんは「本多被告とは、ずっと家族ぐるみの付き合いをしていた。資産家とも聞いていたので、何かあっても大丈夫だと思った」と証言する一方、「自分はばかだったと思う」と述べた。

 資金提供の理由については「引退後に収入を得られるものとして魅力的だと思った。後輩たちの引退後の就職先にもなると思った」と説明。「一番の親友だと思っていた気持ちを踏みにじられた」と振り返り、「できるだけ重い処罰を」と訴えた。

 金本さんはスーツにネクタイ姿。裁判所の許可を得てペットボトルを持ち込み、証言前に飲むなど緊張した様子だった。

 起訴状によると、本多被告は2006~09年、10回にわたり、ボートレース団体への預託金や農地取得などの名目で計1億1680万円を詐取したとしている。

 本多被告はボートレースの場外発券所を建設する会社(東京)の元役員。これまでの公判で、金本さんと広島カープ時代に知り合い、引退後に事業をしたいと考えていた金本さんから出資を受けるようになったと説明。「振り込みを受けたことは事実だが、だますつもりはなかった」として起訴内容を否認している。

続きを表示

2013年5月13日のニュース