新井良、４試合ぶり安打！得意の石川撃ちで再上昇へ

＜ヤ・神＞５回、中前打を放つ新井良（投手は石川）

セ・リーグ 阪神５－０ヤクルト

（5月10日 松山）
　相性の良さを証明する一打だった。それは両チーム無得点で進んだ５回。先頭打者として迎えた第２打席だ。カウント２―２から２球連続粘ってファウル。そして７球目だった。石川が投じた高めに浮いた速球を阪神・新井良は見逃さなかった。

　「（石川は）いい投手なんで。きょうも（ボールは）低めに集まっていた。そんなに打っているイメージはない。ただ、少し高めに来たボールだったんで打てた」

　自身の打撃には謙そんしながらも失投を確実にとらえた。快音を残し打球は中前へ。自身４試合ぶりの安打だった。

　この一打を皮切りに打者一巡の猛攻で一挙５得点。前回カードとなる６日から巨人３連戦（東京ドーム）では合計１０打数無安打。宿敵相手に見せ場なく終わっていた。しかし沈んでいた気持ちを引きずることはなかった。

　「打てる日もあれば、打てない日もあるんでね。それよりできる限りの準備をする。バッティングの準備もそうですし、頭の準備もしっかりして臨まないといけない」

　昨年の経験が生きていた。入団７年目の昨季は自己最多の１１０試合に出場。シーズン終盤はレギュラーとして出場し４番も任された。それだけに気持ちを切り替える重要性も知った。着実に打撃の安定感が増していることは確かだ。

　４連勝への突破口を開いた立役者は、石川とは昨季から１８打数７安打で打率は・３８９。好相性を相手に再び打撃上昇へ向けた弾みをつけた。

　交流戦まで残り２試合。首位奪還を狙う和田阪神の５番に座る大砲が再び勢いづいた。