ロッテ成瀬 投手3冠 打球直撃転じて「今季一番よかった」

[ 2013年5月5日 06:00 ]

<ソ・ロ>5回無死、ペーニャの打球が足を直撃し倒れ込むロッテ・成瀬(中)

パ・リーグ ロッテ3-1ソフトバンク

(5月4日 ヤフオクD)
 苦い記憶が頭をよぎった。5回、ペーニャの鋭い打球が左膝を直撃した。ロッテ・成瀬は激痛に顔をゆがめ、マウンドに倒れ込んだ。

 3月29日のオリックスとの開幕戦(QVCマリン)では、右足に打球が直撃し、打撲で10日間戦線離脱となった。「やばいな…」。それでもベンチでアイシング治療を受け、何事もなかったかのようにマウンドへ戻った。「時間がたったら意外と大丈夫だった。球数も少なかったので、最後まで投げたかった」。9回3安打1失点、8奪三振でチームの今季完投勝利1号となった。

 災いが転じた。「当たった後の方が力みもとれてバランスがよくなった」。6回に内川のソロ弾を許したが、5回以降の被安打はこの一発だけ。打線が7回に3点を奪って逆転し、8回を投げ終えてベンチに戻ると伊東監督から「いけるか?」と聞かれ、「当然でしょう」と続投を志願した。

 無傷の4連勝でハーラートップタイ。防御率0・99と勝率1・000で投手3冠だ。「今季一番よかった」。これぞエースという投球だった。

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2013年5月5日のニュース