なぜ？大谷　雄星先輩に「うれしかった」完敗

＜西・日＞４回１死一、二塁、日本ハム・大谷（右）を三振に斬る西武・菊池

パ・リーグ 日本ハム２―４西武

（3月30日 西武Ｄ）
　日本ハム・大谷の完敗だった。菊池に２打席連続の空振り三振。左対左でも「８番・右翼」で先発出場したが、いずれも最後は外角低めのボールになるスライダーを振らされた。

　「スライダーが多かったし、抑えようと真剣勝負に来ていると感じた。うれしかったです」

　２安打１打点と最高のデビューを飾った開幕戦から一転、チームも敗戦。悔しくないわけがない。ただ、３歳年上の菊池に憧れて花巻東への入学を決めた大谷にとっては夢の対戦でもあった。前日にはグラウンドであいさつに出向いた大谷は「やりづらいのは雄星さんだと思った。岩手出身のプロはあまりいないし…。いい経験になった」と振り返った。

　菊池が降板後の１点を追う６回１死一、二塁。絶好の好機で回ってきた第３打席では、代打・二岡を送られた。「今の段階では仕方がない。それだけの実力なので」。マウンドには右腕・岡本篤。ファンからどよめきも起こったが、ベンチは昨季まで岡本篤に４打数３安打１打点と相性抜群の二岡起用を選択した。

　栗山監督は代打策について「代わりに入った選手が流れを呼んだり、うねりを起こしたりすることがある。あそこは翔平の力を借りないと、と思った」と、大谷が持つパワーに期待したと説明した。開幕２試合でアウトになった４打席は全て三振だが「追い込まれてもファウルで粘ったり対応能力がある」とあらためて野手としての能力を評価した。

　二刀流を目指す１８歳は３１日にブルペン入り。状態に問題がなければ、野手でスタメン出場する。「雄星さんに限らず左投手は鍵になる。甘い球を見逃したり、打ち損じもあったので、しっかり練習してやっていきたい」と前を向いた。