父は甲子園4度出場…早実・山岡 父子執念のV打

[ 2013年3月26日 06:00 ]

<早実・龍谷大平安>7回2死満塁、早実・山岡が勝ち越しの2点適時打(投手・福岡)

第85回センバツ高校野球大会第4日2回戦 早実4―2龍谷大平安

(3月25日 甲子園)
 執念の逆転劇だった。早実は7回に2点差を追いつき、なおも2死満塁の好機。1番・山岡は真ん中低めのカーブを手首を返して引っ張り、右前に勝ち越しの2点適時打。「一、二塁間が空いていたので狙ってました。何としてでもつないで走者を還したかった。最高です」と胸を張った。

 早実OBの父・靖さん(52)は甲子園に4度出場。3年時はエースとして和泉実監督とバッテリーを組んだ。その父から23日に「弱気は最大の敵。思い切ってやれ」とメールが届いた。中学時代は毎晩2人でバッティングセンターに通い「手首を返して上から叩け」と指導を受けた。アルプス席で観戦した父に、取り組んできた練習の成果を見せた。

 チームは6回まで龍谷大平安の左腕・福岡の変化球にタイミングが合わず無安打。だが和泉監督から打席の投手寄りに立つように指示を受けた7回。無死一塁から4番・熊田主将がチーム初安打を放つと、暴投で同点とするなど打者9人の猛攻で試合をひっくり返した。伝統校同士の初対決を制した山岡は「自信になりました。次も挑戦者の気持ちでぶつかっていきたい」と29日の仙台育英(宮城)戦を見据えた。

 ▼元ロッテ・小宮山悟氏(長男・将がベンチ入りしアルプス席で応援)父母として参加した。自分の息子というプレッシャーがあると思う。仲間と楽しくできているのが何より。

 ≪出場117度は2番目の多さ≫春夏合わせて甲子園出場48度目(歴代5位タイ)の早実が、同出場69度目(歴代最多)の龍谷大平安に勝利。両校合わせて出場117度という対戦は、09年夏の1回戦、中京大中京(54度目)5―1龍谷大平安(66度目)の合計120度に次ぐ2番目の多さ。

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