オリックス “元恋人”藤浪をKO 糸井はOP戦初安打

[ 2013年3月25日 06:00 ]

<オ・神>4回1死三塁、オリックス・糸井は藤浪から右前適時打を放つ

オープン戦 オリックス9―1阪神

(3月24日 京セラD)
 最高の出陣式となった。マウンド上の藤浪は、ドラフトの抽選で外した元恋人。そのルーキーを“血祭り”にして、オープン戦の最後を締めくくった。「素晴らしいピッチャー」と賛辞を贈ったオリックス・森脇監督の言葉も、社交辞令に聞こえるほどの鮮烈KO劇だった。

 一気にたたみ掛けたのは6回だ。先頭の川端が左翼線二塁打で火を付け、糸井の四球を挟み、李大浩が中前に落ちる適時打。「シーズンでは、どんな形でも打点を挙げていくことが一番の仕事」と、昨季打点王の貫禄を見せると、勢いが止まらない。後藤の右前打で満塁として、続くT―岡田が外角低めの145キロ直球を逆らわずに三遊間に運ぶ2点適時打。これであっけなくマウンドから引きずり下ろした。

 T―岡田は「2打席目にチャンスで打てなかった」と反省も忘れなかったが、プロの先輩として格の違いを見せた。さらに糸井の先制点も鮮やか。4回、1死三塁で、真ん中のカットボールを右前に運び、オリックスでのオープン戦初安打。「背が高くて威圧感があった」と藤浪を評価しつつも「スタートラインにしっかりと立って、144試合を戦っていきます!(コメントが)きまった~!」と笑顔で抱負を口にした。

 オープン戦序盤に、チーム打率が1割台に停滞したのも昔の話。李大浩、糸井の中軸が加わり、リーグ屈指の重量打線も加速した。阪神に2勝1敗と勝ち越すなど、ムードも上向きで、8回には阪神の新守護神・久保から、下位打線が起点となり3点を奪うなど、オープン戦最多得点(7点)を更新する猛攻ぶりだ。それでも「4回にもう一押ししないと、ゲームの主導権は握れない」と厳しかった森脇監督。だが、どこか笑いをかみ殺していた表情にも見えた。

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2013年3月25日のニュース