「絶対に勝つぞ」盛岡大付 指揮官の言葉に応えた粘りの勝利

[ 2013年3月23日 18:00 ]

<盛岡大付―安田学園>9回裏盛岡大付1死一、三塁、吉田がサヨナラの遊撃内野安打を放つ。投手大金、捕手小山新

第85回選抜高校野球大会2回戦 盛岡大付4―3安田学園

(3月23日 甲子園)
 春夏通じ10度目の出場となった盛岡大付が、劇的なサヨナラ勝ちで甲子園初勝利を飾った。3―3で迎えた9回1死一、三塁。吉田の打球は三遊間に転がる遊撃内野安打。その間に三走・斎藤が歓喜のホームに駆け込んだ。

 ついにつかんだ1勝。関口監督は「本当に感無量、うれしい気持ちです」。初めて甲子園に校歌を響かせ「先輩の苦労を感じながら大きい声で歌わせてもらった」と、その重みをかみしめた。

 10度目の挑戦も楽に勝たせてはもらえなかった。4回に先発・松本が2ランを浴びて先制点を許した。直後に2死二、三塁から豊田の2点適時打で追いつき、8回には望月の左中間ソロで勝ち越した。しかし9回2死から同点適時打を許し、再び試合を振り出しに戻された。

 それでも9回の攻撃がある。指揮官は「強い気持ちでやるんだ。絶対に勝つぞ」。ナインを鼓舞した。この闘志に応えるように、先頭の斎藤が右前打で出塁。犠打で進塁後、菜花が中前打で続き“歴史的”瞬間へとつないでいった。

 チームは新たな歴史を刻んだ。だが、これで満足はできない。「また全力で次のゲームに向かっていきたい」。指揮官の目は、早くも2勝目に向いていた。

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2013年3月23日のニュース