高津氏分析 プエルトリコ接戦に強い「大人の野球」 先発はド軍マイナー右腕

[ 2013年3月18日 06:45 ]

ロケットランチャーと呼ばれる強肩のY・モリーナ

WBC決勝トーナメント準決勝 日本-プエルトリコ

(サンフランシスコ)
 スポニチ評論家・高津臣吾氏が侍ジャパンの対戦相手・プエルトリコを分析した。

 プエルトリコは準決勝でM・サンティアゴが先発する。ドジャース傘下マイナーに所属する右腕で、メジャー経験はない。昨季は韓国SKでプレー。6勝3敗、防御率3・40だった。

 プエルトリコは、メジャーとマイナーの選手がほぼ半々というチーム構成。ドミニカ共和国ほどのビッグネームはいないが、実力者はそろっている。中心は4番・捕手のY・モリーナだ。30歳にしてワールドシリーズを2度制覇。経験も豊富で、総合力という点で見れば、メジャーNo・1の捕手と言っていいだろう。

 一番の魅力は強肩だ。08年から昨季まで5年連続でゴールドグラブ賞を受賞しており、昨季の盗塁阻止率は48%。座ったまま二塁に送球することもあるし、一塁への素早いけん制球も得意としている。一塁走者は捕手からのけん制も頭に入れておかないといけない。

 実績では昨季、6年ぶりに30本塁打以上をマークして復活したベルトラン。私はメッツ時代にチームメートだったが、右でも左でもパンチ力があるスイッチヒッターだ。ただ、今大会は調子が出ていない。普段の外野守備ではなく、DHに入っていることがリズムを崩しているのかとも思う。

 外野陣では、AT&Tパークを本拠とするジャイアンツでも1番を打つパガン、昨季ホワイトソックスで打率3割を打ったリオスもいる。本来の実力を出せば、この外野3人は出場チームNo・1だと思う。ベルトランとリオスは不調だが、十分警戒しないといけない。

 若手が多いドミニカ共和国がお祭り野球なら、ベテランが多いプエルトリコはまとまりがあり、「大人の野球」をする。接戦に持ち込めば、力を発揮するチームだ。

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2013年3月18日のニュース