侍　左腕がやばい！好調維持は能見のみ、森福は左肩に張り

＜カブス・日本＞初回２死三塁、サッペルトに適時二塁打を打たれ、さえない表情の内海

練習試合 日本５―７カブス

（3月15日 メサ）
　打線は苦手の左腕を攻略したが、侍ジャパンの左腕陣になかなか光が見えてこない。

　「自分の投球ができなかった。（決勝トーナメントの出番は）ないですね…」

　そう自嘲気味に話したのは先発した内海だった。初回にいきなり３失点。２次ラウンドのオランダ戦でも２番手で登板し、２／３回で４失点。この日も「生命線」のスライダーが決まらず、直球でストライクを取りにいったところを痛打された。

　不安を抱える左腕は内海だけではない。３番手で登板した大隣も、登板４試合連続の被弾で２回を２失点。さらに森福は数日前から左肩の張りを訴え、今回のジャイアンツ、カブス戦で２試合連続で登板を回避した。与田投手コーチは「大事なのは本番。森福は無理させたくない」と説明したが、決勝トーナメントには「ぶっつけ」となる。準決勝進出を決めているドミニカ共和国にはヤンキースのカノら左の主軸がいる。ワンポイント救援で実績のある森福はもちろん、内海、大隣も総動員となればブルペン待機となるだけに、その復調具合が勝敗を左右する可能性もある。

　セットアッパーの山口もフォームバランスを崩して制球に苦しんでおり、杉内も前日のジャイアンツ戦で１回１失点。左腕で好調を維持しているのは能見だけで、左腕陣に一抹の不安は拭えない。屋外で行う準決勝以降は、気候の影響でＷＢＣ球がさらに滑りやすくなる可能性もあり、投手の状態の見極めが、より重要になる。