米国 逆転2次R進出 「野球発祥の国」の意地見せた

[ 2013年3月12日 06:00 ]

試合終了の瞬間、抱き合って勝利を喜ぶ米国のルクロイ(左)とキンブレル

WBC1次ラウンドD組 米国9―4カナダ

(3月10日 フェニックス)
 米国が薄氷の勝利で2次ラウンド進出を決めた。WBC1次ラウンドは10日(日本時間11日)、フェニックスなどでC、D組の3試合を行い、D組は米国が9―4でカナダに逆転勝ち。2勝1敗でイタリアと並び、直接対決でイタリアに勝っていた米国が1位通過となった。C組はドミニカ共和国が1位、プエルトリコが2位で通過。C、D組上位2チームによる2次ラウンド2組は12日(同13日)からマイアミで行われる。
【試合結果 1次R】

 苦しかった。結果的には5点差の勝利。ただ、ジョー・トーリ監督は「再三の好機を生かせず、気の休まる暇はなかった。どのチームも必死だ。簡単に勝てないことは予想していた」と疲労感を色濃くにじませながら振り返った。

 負ければ初の1次ラウンド敗退という崖っ縁で、終盤までカナダにリードを許した。そして、迎えた1点を追う8回無死一、二塁。ゾブリスト(レイズ)が送りバントに失敗して捕邪飛に倒れた。ムードは最悪。それでも1死一、二塁からエンドランを仕掛け、7番ジョーンズの左中間への当たりが2点二塁打となり、逆転に成功した。オリオールズでは中軸を担うジョーンズは「このチームで、自分がいつも主役になる必要はない。どんな役割もこなしていく」。好守で貢献した二塁手のフィリップス(レッズ)は「野球発祥の国が負けたら、仕事を失ってしまう」と胸をなで下ろした。

 ただ、2次ラウンドに向けて課題は多い。打線は依然として拙攻が目立ち、不安視されていた先発陣は3試合とも得点を許した。初練習は3月に入ってからで、手探りの状態が続く。4番に座るマウアー(ツインズ)は「野球はチームスポーツ。かみ合うまで時間がかかる。戦うたびに良くなっている」と現状を説明した。プエルトリコと対戦する2次ラウンド初戦は12日(日本時間13日)。トーリ監督は「短期決戦では勢いが重要。チームは勢いに乗り、自信をつけている」と期待を込めた。

続きを表示

この記事のフォト

2013年3月12日のニュース