中田が犠飛!延長10回の死闘制し2回戦へ

[ 2013年3月8日 23:47 ]

9回日本2死二塁、同点打を放ちガッツポーズする井端

WBC2次R1組1回戦 日本4―3台湾

(3月8日 東京D)
 第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3連覇に挑む日本代表は8日、東京ドームでの2次ラウンド1組1回戦で台湾と対戦。試合は延長10回の激闘を制し、10日の2回戦に進んだ。1回戦でキューバを6―2で下したオランダと対戦。オランダに勝てば、米サンフランシスコで行われる準決勝進出が決まる。

 日本の先発は能見(阪神)、台湾先発は元ヤンキースのエースで大リーグ通算61勝の王建民。また、侍ジャパンは1番に角中(ロッテ)が入り、以下、井端(中日)、内川(ソフトバンク)、阿部(巨人)、糸井(オリックス)、坂本(巨人)、中田(日本ハム)、稲葉(日本ハム)、鳥谷(阪神)の打順となった。

 日本は初回1死後、2番・井端が中前打で出塁したが、盗塁死。3番・内川は左前打を
放ち、こちらは二盗に成功したが、阿部が三ゴロに倒れ無得点。その裏、能見は先頭の陽岱鋼を空振り三振に仕留めるなど、3者凡退の上々の立ち上がりを見せた。

 2回、日本は3人で攻撃終了。能見は2死後、6番・林泓育にこの試合初めての安打を許し、7番・張建銘が遊撃内野安打。一、二塁に走者を背負うが、陳ヨンジーを中飛に打ち取りピンチを脱した。

 3回、先頭の8番・稲葉が一、二塁間を破る。鳥谷の投前犠打で1死二塁。角中の遊ゴロで2死三塁となったが、井端は高いバウンドの三ゴロ。先制機を逃した。その裏、今度は台湾が先制チャンス。9番・郭厳文が右中間二塁打。陽岱鋼が送り、四球、死球で満塁に。4番・林智勝は一邪飛に倒れたが、5番・周思斉は四球。台湾が押し出しで先制点を挙げた。日本は能見から摂津(ソフトバンク)にスイッチ。林泓育をフルカウントから三振に切って取り、最少失点で切り抜けた。

 4回、2死後に糸井が右翼線二塁打。坂本の二遊間への内野安打で一、三塁としたが、中田はヘッドスライディング及ばず、遊ゴロに終わった。

 5回、先頭の稲葉が二塁内野安打。鳥谷が送って1死二塁。角中は二ゴロで、2死三塁と3回と同じ状況に。井端は粘って四球。だが、期待の内川は三ゴロ。東京ドームのホームが遠い。その裏、台湾は林ジェアシェンが右翼線二塁打。続く彭政閔の中前適時打で2―0とした。
 
 6回、日本は3者凡退。王建民から得点を挙げることはできなかった。その裏からマウンドには田中(楽天)が上がり、2者連続三振を奪うなど3人で片付け、侍打線の反撃を待つ。

 7回1死後、台湾2番手・潘威倫から稲葉がきれいに流し打って3打席連続安打。鳥谷の二ゴロで2死二塁。台湾は小刻みなリレーで左腕の郭泓志を送り、日本は代打・長野(巨人)が打席に立ったが、空振り三振。スコアボードに7個目の0が並んだ。

 田中は2回を無安打4奪三振の好投で零封。8回、井端の中前打、内川が右前打で無死一、三塁に。台湾は、3番手・王鏡銘が登板。絶好機に阿部が右前へ。日本が3連打でようやく1点目を挙げた。続く糸井がバントを試みたが、三塁封殺で1死一、二塁に。ここで坂本が左前打。阿部の代走・本多が同点のホームを踏んだ。一塁走者の糸井は三塁でタッチアウトも、バッテリーエラーで2死二塁となおも攻めたてる。中田の打席、2ボール1ストライクから陳鴻文がマウンドに。中田は右飛。勝ち越し点はあげられなかった。

 同点とされた台湾は8回裏、彭政閔が2打席連続の中前打。林智勝が左翼フェンス直撃二塁打を放ち、無死二、三塁に。周思斉が中前へはじき返し、台湾が再び勝ち越した。日本は4番手・山口(巨人)が登板。高志綱の遊ゴロで三塁走者を挟殺するが、その間に二、三塁に。続く張建銘の遊飛を坂本が好捕。2死としたところで、山口から沢村へ巨人リレー。陳ヨンジーを三ゴロに打ち取った。

 9回、この試合3安打の稲葉が一ゴロの後、鳥谷が四球を選び1死一塁。長野は中飛に倒れるが、鳥谷が二盗。2死二塁で井端の放った打球は中前へ。日本が土壇場で同点に追いついた。その裏、日本は牧田(西武)を投入。いきなり中前打を許すが、小フライになった陽岱鋼のバントを好捕する。台湾はさらに犠打で2死二塁。3番・彭政閔を敬遠し、塁を埋め、4番・林智勝と勝負。牧田が空振り三振に仕留め、ガッツポーズ!

 試合は延長突入。10回、途中からマスクをかぶっている相川(ヤクルト)が右前打。糸井は四球で無死一、二塁に。侍ジャパン、大チャンス。スタンドにウエーブが起こる。台湾は巨人の林イーハウが巨人の本拠・東京ドームのマウンドに。坂本が定石通りに三塁へ犠打を決め、1死二、三塁。中田が左翼へ高々と打ち上げ犠飛に。ついに、日本が勝ち越した。台湾は、陽耀勲(ソフトバンク)を投入し、必死の防戦。稲葉は左飛で攻撃終了。その裏、最少得点差の日本のマウンドに杉内(巨人)が立った。

 台湾も粘る。1死一塁から、張建銘が右前打で一、二塁に。だが、続く陳ヨンジーは遊ゴロ併殺打。日本が延長10回の死闘にピリオドを打った。

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