マエケンで勝負!浩二監督 最重要の2次R2戦目先発もう決めた

[ 2013年3月5日 06:00 ]

中国戦に好投した前田。2次ラウンドでも頼む

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で大会3連覇を目指す侍ジャパンは4日、A組で2位以内が確定し、2次ラウンド進出が決まった。この結果を受け、首脳陣は2次ラウンドの先発ローテーション再編に着手。山本浩二監督(66)は2戦目(9日か10日)の重要性を考慮し、復調した前田健太投手(24)を起用する方針を固めた。侍ジャパンは6日、同じく2次ラウンド進出を決めたキューバと順位決定をかけて対戦する。

 中国が敗れ、2次ラウンド進出が決まった。山本監督は「国際試合は楽には勝たせてくれない。2次ラウンド進出が確定したことは何よりの結果。チームの結束力を武器に、一戦一戦、大切に戦っていきたい」と広報を通じてコメント。即座に東尾投手総合コーチと、先発ローテーション再編に着手した。関係者の話を総合すると、前田健を2戦目に投入する方針が決まったという。

 山本監督は「全てが大事な戦いになる」と前置きした上で「その中でも2戦目は初戦の勝敗にかかわらず、勝たねばならない試合」と重要性を口にした。2次ラウンドは「2敗する前に2勝すれば勝ち抜け」というダブル・エリミネーション方式で行われる。8日の初戦に敗れれば、初戦の敗者同士で戦う9日は2次ラウンド敗退危機の中での戦いとなり、初戦白星なら、初戦の勝者同士で戦う10日は準決勝進出をかける大一番となる。ゆえに第2戦は、2次ラウンドで最も重要な一戦と位置付けられている。

 初戦の勝敗次第で日程が変わるため、調整能力も問われる。9日なら中5日、10日なら中6日での登板となる。この点についても「マエケンはここぞという試合にしっかりと合わせる力がある」と絶大な信頼を寄せる。右肩の不安を解消し、3日の中国戦(ヤフオクドーム)で5回を1安打無失点にまとめた力は誰よりも指揮官が肌で感じている。

 本来は田中と前田健が両輪となるはずだったが、今大会は田中が不調。8日の初戦は、田中の復調が見込めない場合、ブラジル戦に投げた杉内、能見と、中国戦に登板した内海が先発の候補となる。3戦目以降は戦局によって変わるため、固定はできない。その状況下で、最重要視する第2戦の先発を早々に前田健に決めた理由は、エースとしての働きを求めているからにほかならない。

 前田健は「まだまだ良くなると思います。もっと精度を上げたい。もっとプレッシャーのかかる試合が来ると思う」と語る。2次ラウンドの舞台は、本塁打の出やすい東京ドーム。失投は禁物だが、同球場ではプロ通算3勝3敗ながら、防御率は2・61と相性は悪くない。

 山本監督は「戦力差のない戦いでは、先制点が大事」と話す。中国戦同様に、流れを引き込むまで0を並べられるか。2次ラウンド突破の鍵は前田健が握っている。

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2013年3月5日のニュース