【WBC対戦国キーマン】誰も止められない!?シンデレラ特急 オルランド

[ 2013年3月2日 09:19 ]

ブラジルのオルランド

WBC1次R対戦国のキーマン・ブラジル・オルランド

 日本が警戒すべきブラジルの快足打者がオルランドだ。2月26日の強化試合・オリックス戦(京セラ)。三塁を強襲した打球がファウル地域に転がると、楽々と二塁を陥れた。視察した山本監督は「トップバッターに足がある」とメモに要注意印を付けた。

 サンパウロ生まれ。キューバ出身のスカウトに現代表のエース、リエンゾとともに見いだされた。2005年、ホワイトソックスと契約。ロイヤルズ移籍後の一昨年、ブラジル人として初めて3Aまで昇格した。

 マイナー7年間で通算158盗塁を記録する。07年には米誌ベースボール・アメリカがホワイトソックス傘下での「最速走者」に選出している。昨年、ベネズエラのウインターリーグで同僚だった巨人新外国人ロペスが「誰も彼を止められない」と話すほどだ。

 「奇跡」「シンデレラ物語」と呼ばれた昨年11月のWBC予選(パナマ)でも活躍。大リーガーを擁し、本命視されていた2度のパナマ戦で同点三塁打や決勝生還につながる安打を放った。

 「ブラジル野球史」(伯国体育連盟発行)によると、1916年にはサンパウロで日本人が野球をした資料が残る。ブラジルの野球は日本移民が育んだ歴史がある。底流には機動力を生かす日本流の野球がある。日系人12人を含め「カナリア色の侍」と呼ばれる軍団はオルランドを先頭に再びの「奇跡」を狙っている。

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2013年3月2日のニュース