阿部 絶不調脱出へ少年野球並みの「センター返し」特訓

[ 2013年2月28日 06:00 ]

“二刀流”で素振りする阿部

 3月2日開幕のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3連覇を目指す侍ジャパンは27日、1次ラウンド開催地の福岡入り。会場となるヤフオクドームで全体練習を行った。

 対外試合4試合で打率・083と不振の4番・阿部慎之助捕手(33)は右足の上げ方を修正。26日の阪神戦で零敗を喫した反省から、打撃練習では全選手がセンター返しの基本を徹底して繰り返した。侍ジャパンは28日に最後の強化試合となる巨人戦に臨む。

 決戦の地となるヤフオクドーム。フリー打撃の打撃順が記されたホワイトボードには、少年野球でも基本中の基本として教えられる言葉が記されていた。

 「センター返し」

 侍ナインは忠実にセンター方向への軽打を繰り返した。阿部はバットを短く持ち、ライナー性の打球を繰り出した。60スイングで柵越えは1本だけ。「きょうは短く持ってコンパクトに振った」と多くを語らなかったが、そこには打撃改造も施されていた。

 右足の上げ方が変わっていた。ステップ位置から真っすぐ上がった。これまでは捕手方向に引くように上げていた足。フリー打撃前には阿部と話し合った立浪打撃コーチは「左足の股関節に体重を乗せようという意識が強く、右膝が捕手方向に入っていた。これでは足を長く上げられず、ボールを長く見られない」と説明した。昨シーズンの打撃フォームと比較した上で、25日にその違いを伝えたという。

 さらに2本のバットを持って、トップの位置を確認する作業も。昨季、首位打者と打点王を獲得した男が試行錯誤している。そんな姿に立浪コーチも「1本のヒットで変わる。元に戻れば爆発的な活躍をしてくれる」と変わり身に期待した。

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