マエケン 連続四球に被弾…浩二監督「投げ込み不足」

[ 2013年2月25日 06:00 ]

<オーストラリア・日本>3回、被弾した前田健顔をしかめながらベンチに戻る

侍ジャパン壮行試合 日本10-3オーストラリア

(2月24日 京セラドーム)
 30球を境界線にした明と暗。計56球の前半に前田健は「光」を見いだした。右肩は大丈夫なのか。初球の直球は141キロを計測。この1球だけで、130キロ台半ばにとどまった17日の広島との強化試合との差は明らかだった。躍動感の戻った投球フォーム。本来の姿を取り戻しつつあった。

 「いい球も悪い球もあった。ただ、3イニング、球数を投げられたことはよかった。いろいろあった。右肩のことも…。払しょくしたいと思っていた」。初回を12球で片付け、2回に三塁に走者を背負った場面では最速145キロ。変化球も切れ、30球を投げた2回までは復調を印象づけた。

 最後の3回。下位打線に連続四球を与え、3番ヒューズに甘いスライダーを捉えられ、左越えに3ランを浴びた。「完全に失投。悔しい。もっと厳しく投げきらないといけない」。失投を招いた要因を山本監督は「投げ込み不足」と指摘。ただ、懸案だった右肩の不安が消え去り「次は大丈夫」と十分に調整できる範囲と受け取った。東尾投手総合コーチも同様の指摘をした上で、こう言った。「予定は変えない」。3月3日の1次ラウンド第2戦・中国戦の先発にGOサインが出た。

 例年より早い調整を行った影響で右肩に張りが出た。15日から1週間あった代表合宿でのブルペン入りは、41球を投げた最終日の21日の一度だけ。2月1日からの通算でも4度だった。元来、投げ込み型ではないとはいえ、確かに総投球数は少ない。ただ、実戦もこれで4度を重ねた。上昇の手応えはあった。

 「球速も納得していないけど前回よりもきょう、きょうよりも次。次は確実に良くなる。気持ちが高まれば、もっといい球はいく」。不安説が高まる中で山本監督から代表に選出してもらった。期待と信頼に応える本戦のマウンドは6日後だ。

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