内海 3・6キューバ戦先発へ WBC1次R、侍先発ローテ決まった

[ 2013年2月22日 06:00 ]

沢村(左)に羽交い締めにされる内海。右は田中

侍ジャパン宮崎合宿打ち上げ

(2月21日)
 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの内海哲也投手(30)が3月6日の1次ラウンド・キューバ戦(ヤフオクドーム)に先発することが21日、分かった。26日の阪神との強化試合(京セラドーム)に先発し、中7日で同戦に向かう。また、同戦には大隣と能見もスタンバイ。左腕投入で最大のライバルを撃破し、2次ラウンドへ弾みをつける。

 合宿最終日。内海はブルペンで全投手で代表合宿最多の108球を投げ込んだ。1球ごとに「ウォッ」と声も出しながらの全力投球。全球種を内外角に投げ分けた。

 「代表に入るために頑張ってきたので、とりあえずは第1関門突破という感じ。メンバーに入って気持ちも吹っ切れた」

 17日の広島戦では、2回を投げ、自責こそつかなかったが、鈴木将に左越え3ランを浴びた。その反省から1球ずつ握りを確認しながら投げた。前田、今村がブルペン投球時間が重なった時には、「どうぞ」とWBC用に土を入れ替えたブルペン2基から、隣の日本用のマウンドに移る先輩らしい気遣いを見せながら、力強く腕を振った。

 大役を任された。26日の阪神戦に先発後、中7日でキューバ戦に向かうことを首脳陣に伝えられたのだ。キューバは、1次ラウンドだけではなく、2次ラウンドも通じて、最大のライバルとなる。再戦をにらんだ場合、最初の対戦で打線を沈黙させられるかは、侍ジャパンの戦いを大きく左右する。2年連続最多勝の安定感と制球力を評価した上での投入となった。

 キューバを封じ込める準備はそれだけではない。内海に続き、先発左腕2枚も準備する。昨年11月16日のキューバ戦で2回を完全に抑えて3三振を奪った大隣、そして今キャンプで投手陣一、二の仕上がりを誇る能見もスタンバイさせることを決めた。山本監督は「キューバは左腕の方がいい。右打者が多いが、内角への速球と外への落ちる球は有効」と見ている。その3人の投球スタイルはピタリと当てはまる。

 もちろん、2連勝で1次ラウンドを突破してキューバ戦を迎えた場合は、内海の球数を限定し、2次ラウンドへ向けた調整の場とすることも首脳陣は考えている。

 「まだ(本大会で)活躍できるレベルではないので、きっちり修正して頑張りたい。大阪(阪神戦)は結果にこだわり、チーム一丸となって戦っていけるようにしたい」

 前回大会はわずか1試合の登板に終わった左腕は、大車輪の活躍を誓った。

 ▽内海の国際試合 プロでの国際大会は09年WBCのみ。2次ラウンド1位決定戦の韓国戦で先発し、2回2/3を3安打1失点だった。他に、昨年3月10日に行われた台湾との東日本大震災復興支援試合では2番手で登板。1イニングを3者凡退に抑えた。また東京ガス時代には、02年11月のインターコンチネンタル杯でキューバ戦に先発。1回1/3を6失点と打ち込まれた。

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2013年2月22日のニュース