中田は一発狙え!立浪コーチ「小手先の打撃してほしくない」

[ 2013年2月19日 07:24 ]

多くの報道陣が見つめる中、ロングティーをする中田

侍ジャパン宮崎合宿

(2月18日)
 異例のスペシャルメニューだ。木の花ドームで全体練習の終了後、中田(日本ハム)は立浪打撃コーチと三塁側のネット前へ。約5メートルの至近距離から同コーチが投げる緩い球を一心不乱に打ち込んだ。

 「体が前に突っ込みながら打つ癖があるので直したい。練習では、それが減ってきたと思う。気持ちのいいスイングができてきている」。中田は約30分の「立浪道場」の目的をはっきり理解していた。技術的には軸足(右足)にタメをつくり、強く振るフォームの習得。取材カメラマンに連続写真を撮ってもらい、入念に確認しながら力強いスイングを繰り返した。

 前日の広島との強化試合。侍ジャパンはわずか3安打で零敗した。中田も2回無死一、二塁で中飛に倒れるなど3打数無安打。試合後の山本監督は「これから(の試合では)バントやエンドランとか動いていく」と言った。国際大会で重要になるのはつなぐ野球。その意味からすれば、この日の特別練習はチームの狙いに逆行するように見える。ただ、立浪コーチはこう言った。「中田には“ツボに来たら一発がある”と相手に思われるようになってほしい。小手先で合わせる打撃はしてほしくない」。求めるのは一発の魅力だ。

 2日のキャンプ視察のときから立浪コーチの指導は一貫している。「呼び込んで強く振る」。それだけだ。「根気と反復がバッティング。すぐにはできないけど、続けることが大事」とも付け加えた。中田を将来の侍ジャパンの4番と認めればこその言葉だ。練習中には、張本勲氏(スポニチ本紙評論家)や阿部からアドバイスを受けた。「いろんな方に声を掛けていただいてありがたい」。周囲の期待も一身に感じている。

 20日の紅白戦は一塁で出場予定。つなぎはいらない。中田はひたすら強く振るだけだ。

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2013年2月19日のニュース