村田、ファーストミット届いた「DHでも何でもやる」

[ 2013年2月15日 06:00 ]

全体ミーティングの席で元同僚の相川(左)と談笑する村田

 侍ジャパン代表候補の巨人・村田修一内野手(32)が、15日の代表合宿初日からフルメニュー参加を宣言した。9日の練習中に右手中指の爪を割り、一時は合宿参加も危ぶまれたが、この日は巨人2軍の全体練習に合流。代表生き残りを懸け、初日から猛アピールする覚悟だ。また3月2日のブラジル戦(ヤフオクドーム)の先発が内定している楽天・田中将大投手(24)は全身青ずくめの「侍仕様」ファッションで宮崎入りした。

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 軽快にゴロをさばき、瞬時に力強く送球してみせた。2軍のシートノックに参加した村田は、三塁の守備位置でこれまでと変わらない堅実な守備を披露。合宿初日に気合で間に合わせた。

 「特に問題はなかったです。あすの初日から全体メニューに入れると思う。バットは振れるし、ボールは投げられるし。日々良くなってます」

 9日の守備練習で右手中指の爪を割った。全治1カ月。医師からは「やるか、やらないかはあなたの気持ち次第」と告げられた。村田は「たかが爪の1枚や2枚。そんなことで諦めるわけにはいかない」とキッパリ。この日はテーピングも外し、水ばんそうこうで補強した爪の上にだけテープを装着。ほぼ素手に近い状態で球を握り、戦える状態であることを確認した。

 前日には自身初めて注文したファーストミットが手元に届いた。「三塁だけではなく一塁でもDHでも。やれることなら何でもやる」

 WBCに懸ける気持ちは誰よりも強い。4番に座った前回09年は、右太腿裏肉離れを発症し、無念の途中帰国。4年間抱き続けた悔しさを晴らすために例年以上に早く仕上げ、キャンプ中のフリー打撃では内海、山口という侍両左腕から本塁打も放った。直前の故障で、最終メンバー入りの当落線上に立たされたことは覚悟している。言葉だけではなく、グラウンド上で力を証明するつもり だ。

 「自分の中では、ほぼ満足に野球ができる状態が整った。後は首脳陣の方々の判断を仰ぐだけです」。今回こそ日の丸を最後まで背負い抜く。今の村田は、そのことしか頭にない。

 ▽どうなる選考 現在の33人から28人を最終メンバーとして選出する。5人が落選することになるが、内外野15人から3人、投手15人から2人を落とすことになる。捕手は3人とも選出されることが確実だ。故障を抱えるのは村田のほか、大島と浅尾の中日勢。山本監督は「全体練習では同じメニューをこなしてもらう。その動きを見てから」と故障を抱える選手について話す。浅尾については守護神を予定しており、最終メンバー漏れとなれば先発候補の摂津を守護神に回すなど役割の再考が迫られる。

 ◇村田と国際大会

 ☆08年北京五輪 07年12月のアジア予選では全3試合に出場。6番に入り9打数4安打、打率.444。しかし五輪本番では直前に体調を崩したこともあり23打数2安打とブレーキ。打率.087で、打順も6番から、予選リーグ米国戦で7番、3位決定戦では8番へと下がった。

 ☆09年WBC 4番などで7試合に出場し、東京ラウンドでは2本塁打を放つ。打率.320の好成績を残すも、2次ラウンド韓国戦の4回、中前打を放ち一塁へ向かう際に右大腿部裏側を痛めて退場。検査の結果「肉離れ」と診断され、チームを離れた。

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