菅野にカネやんベタ惚れ「大谷、藤浪比べものにならない」

[ 2013年2月8日 06:00 ]

ブルペンでの投球を終えた菅野(右端)と握手を交わす金田正一氏。左は原監督、右から2人目は桑田真澄氏

 伝説の400勝投手もほれた。巨人の宮崎キャンプを訪れたOBの金田正一氏(79)の視線の先には、ドラフト1位・菅野(東海大)がいた。ブルペン投球が始まると、ネット裏で並んで視察していた原監督がエスコート。通常は設置されないプレートの後ろに用意された特等席から将来のエースを観察した。

 力強い投球がミットを響かせる。79球を投げた菅野に「よく練習して、よく食べろよ」と言葉をかけると、最後は固い握手。そして「自分を見ているような気がした。いやー、いい目の保養になった。コーチするところなんてない。非の打ちどころがない」と称賛の言葉を並べた。

 金田氏が注目したのは、腕の振りだ。左足が完璧に着地してからわずかな間があり、そこから腕が遅れて出てくる。「いまどき珍しい。コマ遅れで腕が出てくる。桑田もそうだったけど、それに輪をかけていい」と安定した下半身がもたらすフォームを褒めちぎった。

 タイミングが取りづらい上に、最速157キロの直球や多彩な変化球を持つ。金田氏は開幕ローテーション入りについて「入らなかったら監督が悪い」と言い「マジでいい。モノが違う。大谷(日本ハム)とか阪神に入った子(藤浪)なんて比べものにならないよ。見てないけど」と笑った。

 この日は初めて審判がストライク、ボールを判定する中での投球。「高めは結構、取ってくれる」と語った菅野は、大先輩からの激励に「大大大投手なので。オーラから何から何まで凄かった。手の厚みが凄かった」と感激した。金田氏は帰り際、車の窓を自ら開け「華がないとね。野球界にも。金田以来?そう書いてもらっていい。お世辞じゃないんだよ」ともう一度太鼓判。スター誕生を予感させるブルペンに、終始、上機嫌だった。

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2013年2月8日のニュース