巨人 阿部&杉内が大関にW昇進 横綱・小笠原に引退勧告の声も

[ 2013年2月3日 08:10 ]

 国内のプロ野球全選手の実力番付を決める「2013年日本野球界番付編成会議」が2日、大阪市内で開かれ、巨人の阿部慎之助捕手(33)と杉内俊哉投手(32)が大関にW昇進し、阪神・能見篤史投手(33)の新入幕が決まった。不振の横綱、巨人の小笠原道大内野手(39)は、“引退勧告”の声も上がる中、なんとかその座を死守した。

 昨季日本一の巨人が、番付でも圧倒的な存在感を見せつけた。首位打者、打点王、最高出塁率のタイトルを獲得し、セ・リーグのMVPに選出された阿部は、東張出関脇から西大関に文句なしの昇進。杉内は昨季終盤、左肩の不調でCS前に戦線離脱したものの12勝、奪三振172の成績を残し、東関脇から東張出大関となった。

 阪神勢では、奪三振王の能見が東十両7枚目から東前頭13枚目に躍進し、新入幕を果たした。3度目の会議参加となった阪神ファンで知られるお笑い芸人・山田スタジアム(36)は、「WBCの日本代表メンバーにも選ばれた阪神の星」と評価した。マット・マートン外野手(31)も新十両に滑り込んだが、鳥谷敬内野手(31)は期待された新三役昇進が議題に挙がることはなく、西前頭3枚目をキープするにとどまった。

 大リーグからの移籍組、福留孝介外野手(35)と西岡剛内野手(28)は規定通り、東西の十両14枚目に復帰した。野球界番付社の発行責任者・塩村和彦さんは、「十両に見合う実力を出してくれたら、今年の阪神は上位の可能性が出てくるのでは」と期待した。

 2008年から横綱を守り続けてきた小笠原には、出席者から「成績が下降を続けている。進退伺も必要ではないか」という厳しい意見が噴出。度重なる故障で、今季の出場はわずか34試合。打率も・152と自己最低を記録するなど絶不調だったが、横綱審議委員長・中井祥雅さんは「最後になるかもしれない今年一年の様子を見守ってはどうか」と提案。引退勧告は見送られた。

 5時間に及ぶ討論を終え、塩村さんは「阿部、杉内に加え、内海の関脇など、日本一に貢献した巨人勢が昇進し、順当な結果だった」と、新たな番付に納得の笑顔を見せていた。

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2013年2月3日のニュース