巨人・ロペス 極太バットで3発 規定ギリギリ直径6・6センチ

[ 2013年2月3日 06:00 ]

原監督(後方中央)の前で打撃練習する巨人・ロペス

 不意に来た内角球に対し、巨人の新外国人ロペスは涼しい顔で反応した。腕を畳み、一気に振り抜く。次の瞬間、打球はサンマリン宮崎の左翼席中段で大きく弾んだ。

 「まだ2日目だし、全力でやるんじゃなくてね。力は試合のために取っておきたいね」。初の屋外フリー打撃で名刺代わりの3発。メジャー通算92本塁打の実力を発揮した。約50スイングで左方向への3本の柵越えはいずれも飛距離120メートル。パワーを証明する一方、マリナーズ時代にイチロー(現ヤンキース)と1、2番コンビを組んだ助っ人は、広角に打ち分ける打撃も披露した。

 「センターから右へ意識して打とうとしている。いいボールのはじきで、ライトの方に打てていたので良かった」

 「極太の相棒」が飛距離と広角の秘密だ。SSK社のバットのヘッドは、規定いっぱいの直径6・6センチ。西武・中村、DeNA・ラミレスと同じ太さで、巨人に在籍した最強助っ人クロマティをほうふつさせるツチノコ形である。その一方で重さは880~890グラムと軽量で操作性を重視し、SSK社の担当者は「太い分、ミート率が単純に高くなる」と説明した。

 「いいスタートだった。徐々に上がってくれればいい」と原監督。「5番・一塁」としての期待が高まるのも当然だった。ロペスは言う。「イチローに日本の野球のことは聞いていなかったけど、レベルが高いことを実感している」。謙虚な姿に日本で成功する姿が浮かんだ。

 ◆ホセ・ロペス 1983年11月24日、ベネズエラ生まれの29歳。00年にマリナーズと契約し、04年にメジャーデビュー。06年に球宴選出を果たすなど同年から5年連続で2桁本塁打。09年WBCではベネズエラ代表として二塁手でベストナイン。昨季はインディアンス、ホワイトソックスで計81試合に出場。通算成績は打率・262、92本塁打、480打点。今季年俸80万ドル(約7360万円)。1メートル83、93キロ。右投げ右打ち。

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2013年2月3日のニュース