巨人軍で紳士になった?アコスタ あごひげ&ドレッドさっぱり

[ 2013年1月29日 06:00 ]

笑顔でポーズをとる巨人新外国人のアコスタ

 トレードマークのあごひげも、奇抜なドレッドヘアもない。雪の舞う早朝の成田空港に降り立った巨人のアコスタは頭を丸め、ひげもきれいにそり落としていた。外国人選手の来日は私服がほとんどだが、三つボタンのスーツにネクタイを締めたパナマの紳士は、いきなりジャイアンツ愛を表現してみせた。

 「契約した昨年末からすぐに身なりを整えた。巨人がそういう球団なら、合わせるのはノープロブレムさ」。パナマからメキシコ経由で、乗り継ぎも含め24時間以上に及んだ長旅の疲れも感じさせず、東京ドームのG党さながらにオレンジタオルを振り回した。郷に入っては郷に従え。大リーグ通算233試合、最近3年間は毎年40試合以上登板というバリバリのメジャーリーガーの、新天地に懸ける思いだった。

 同郷の駐米スカウト・セギノール氏やメッツで同僚だった高橋尚らに「巨人軍は常に紳士たれ」ということを教わった。ヤンキースで歴代最多の通算608セーブを挙げたパナマ出身のリベラからも金言を授かった。「チームへのリスペクトを忘れるな。仲間を大事にすれば、日本でも100%の力を出せる」。日本行きが決まった昨年末に会食。「勇気付けられた。リベラに似ていると何度か言われたこともある」という「リベラ2世」は、兄貴分からの助言を胸に刻み込んだ。

 来日直前の25日にブルペン入りするなど、調整は順調。首脳陣からは抑え候補と期待を寄せられる。日本野球の研究も進めており「動画サイトで見た」と元ロッテのズレータの「パナマ・ウンガー」のパフォーマンスまで披露。怪人から紳士へと変身したパナマの剛腕は、身も心も日本野球に染まることを誓った。

続きを表示

この記事のフォト

2013年1月29日のニュース