楽天チアガール 球団初の公開オーディション

[ 2013年1月21日 06:00 ]

楽天公式チアリーダーオーディションに合格し笑顔を見せる新メンバー

 楽天公式チアリーダー「東北ゴールデンエンジェルス」の2013年メンバー最終審査が20日、仙台市内で行われ、新メンバー24人が決定した。球団発足と同時に活動をスタートさせたチアリーダーチームだが、9年目で初めて抽選で選ばれた球団ファンクラブ会員に審査を公開。球団とファンの一体感を強めるのが目的で、来年以降はさらに規模を拡大して実施していく。

 緊張感に包まれた会場に、合格者の名前が響く。その中には、夢をかなえた女性がいた。東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市出身の永井さわやかさんだ。「(実技試験のダンスで)パフォーマンスの一部を飛ばしてしまった。納得できる演技ができなかったので信じられない気持ちです」。その目は感激で真っ赤になった。

 震災では、津波で親戚の家が流され、永井さんも1週間の避難生活を送った。そんな経験があるから「たくさんの方に支援をもらった。今度は自分が皆さんに笑顔と元気を与えたいと思っていました」と打ち明けた。「さわやか」の名前には「周りの人にさわやかな風を与えてほしい」との願いが込められているという。これからはダンスで人々の心を癒やしていく。

 被災地球団のチアリーダーとあって、エンジェルたちに求められる役割は大きい。球場でスタンドを盛り上げるだけではない。従来の被災地慰問などに加え、今後は病院訪問など慈善活動にも積極的に取り組んでいく。復興への思いをダンスに込めていく。

 エンジェルスは9年目にして、初めてファンにオーディションを公開した。128人の応募者から抽選で選ばれたファンクラブ会員10人が最終テストのダンスを見守った。審査員を務めた立花陽三球団社長(42)は「ファンの方にエンジェルスを含めて楽天を好きになってもらいたい」と、球団とファンの一体感につながりを期待する。ファンは最終審査前にアンケートも記入。球団関係者は「意見を参考に今後は審査に参加してもらう可能性もある」と話した。2013年のメンバーは24人。新生エンジェルスのダンスデビューは4月2日、オリックスとの本拠地開幕戦(Kスタ宮城)で披露される。

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