浩二監督に点火!無敵の女王・沙保里から闘魂注入タックル

[ 2013年1月19日 06:00 ]

吉田にタックルをしかけられた山本監督は背中を…

 3月に開催するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の出場16カ国の予備登録メンバーが17日(日本時間18日)、大会主催者から発表された。同日、侍ジャパンの山本浩二監督(66)は都内ホテルで行われた表彰イベントに出席。ロンドン五輪金メダリストの女子レスリングの吉田沙保里(30=ALSOK)からタックルを受け、WBC3連覇へ向けて強いハートを伝授された。なお最終メンバーの登録は2月20日(同21日)に締め切られる。

 吉田のタックルをしっかりと受け止めた。壇上での一戦。山本監督は吉田の背中を叩いて応酬した。その後、五輪3連覇を成し遂げ、世界大会13連覇中の霊長類最強女子から「大事なのは気持ち。どれだけ勝ちたいか、と思うかです」とアドバイスを送られた指揮官は、何度もうなずいた。

 「やっぱり気持ちイコール精神力は大事。ありがたい言葉をもらった。それにしても吉田の背中の筋肉は凄かったな」

 侍ジャパンも大会3連覇へ向かう。世界No・1であり続ける吉田の言葉、そしてタックルは心に届いた。どうやればパワーで劣る世界に対抗できるか。「気持ちが一つになるように。それは大きな力になる。そのことは(吉田の言葉で)さらに実感が湧いた」と話した。

 この日、出場16カ国の予備登録メンバーが発表された。ESPN(電子版)が米国時間17日付で発表した出場チームの戦力ランキングで、2連覇中の日本は4位だった。大リーガーがそろった米国が1位。ベネズエラ、ドミニカ共和国と続き、日本はイチロー(ヤンキース)、ダルビッシュ(レンジャーズ)ら全ての日本人大リーガーが不参加となったことが評価を下げた。それでも、山本監督は意に介さなかった。「解説者はよく戦前に予想をするが、なかなか当たらんやろ。下馬評を気にしても仕方がない」。スモール・ベースボールとチームの団結力を見せつける。米メディアの低評価は逆にオール国内組で臨む侍ジャパンの反骨心を生むことになる。

 1次、2次ラウンドで最大のライバルとなるキューバは昨年11月の対戦時からメンバーを大幅に入れ替えたが、焦りはない。「最終的に2月の最終登録だろう」とさらなる入れ替えも想定した上で「スコアラーを信頼している。映像も入ってくるし、2月に分析をすればいい」と落ち着いた様子で語った。

 「一戦ずつ戦って、2次ラウンドを突破することだ。準決勝までいけば、何かが起こる」

 先を見ることなく目の前の試合を勝つだけ。その先に下馬評を覆す結果が待っている。

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2013年1月19日のニュース