阪神5位・金田 「大隅半島カルテット」に恥じぬ活躍を

[ 2013年1月19日 11:59 ]

右肩の様子を見ながらマイペース調整を続けている金田

新士録 阪神ドラフト5位・金田和之投手

 タテジマに袖を通したのもある意味、運命だったのかもしれない。阪神ドラフト5位の金田(大阪学院大)は年明け早々、鹿児島県鹿屋市で同じ阪神の大和、森田らと合同自主トレを行っていた。入寮前のルーキーがプロの先輩と汗を流すこと自体が珍しい光景と言えるが、そこには切っても切れない縁が存在した。

 金田の出身地である曽於市と大和の鹿屋市は隣同士。金田は「同じ大隅半島出身で大和さんから誘いをいただいて、一緒にやらせていただくことになりました。アップ一つにしても意識することが違います」と目を輝かせた。

 2人だけではない。3年目左腕の榎田と6年ぶりに国内復帰した福留(ともに大崎町)も大隅半島の出身なのだ。同じチームに同半島出身の選手が4人も所属することは珍しく、金田にとっては「本当に心強い」と話す。良き相談相手であり、刺激となる存在。同時に、壮大な夢も胸に抱いている。「大隅半島カルテット」での甲子園のお立ち台独占だ。そのためには自身の奮起が欠かせない。

 「他の3人は活躍されているので、自分が頑張らないといけないです。少しでも追いつけるようにしたい」

 新人合同自主トレでは、昨年8月に痛めた右肩と相談しながらマイペース調整を続ける。既に遠投も再開し、春季キャンプ中に本格的な投球練習を行う予定。「今年は1軍のマウンドに立つこと。先発として1勝を挙げたい」。か細い声とは対照的に漂う大物感。先輩たちと切磋琢磨(せっさたくま)し、近い将来、鹿児島を背負って立つ大投手になってみせる。

 ◆金田 和之(かねだ・かずゆき)1990年(平2)9月18日、鹿児島県生まれの22歳。小3から野球を始め、投手と三塁手。財部中1年から本格的に投手を始める。都城商では1年から公式戦に出場、2年夏には県大会決勝進出の原動力に。甲子園出場はなし。大阪学院大では4年春から秋にかけての関西六大学リーグ戦で6試合連続完封を達成。最速146キロ。1メートル84、77キロ。右投げ右打ち。

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2013年1月19日のニュース