17年ぶり殿堂入り該当者なし ボンズ氏得票率36・2%

[ 2013年1月11日 06:00 ]

殿堂入りを見送られたクレメンス氏

 米国野球殿堂は9日、2013年の殿堂入り選手は該当者なしだったと発表した。選出なしは96年以来、17年ぶり8度目。大リーグの薬物使用の実態を調査した「ミッチェル・リポート」で名前の挙がった候補者は、いずれも低い得票率で落選した。

 今年、新たに候補者に加わったのは、歴代最多の通算762本塁打のバリー・ボンズ氏や、サイ・ヤング賞7度受賞のロジャー・クレメンス氏ら。文句なしの実績を残したが、いずれも薬物疑惑があり、ボンズ氏は得票率36・2%、クレメンス氏は37・6%に終わった。クレメンス氏は「結果には特に驚いていない」と冷静な見方を示したが、過去の薬物使用を認めているマーク・マグワイア氏は、投票資格7年目の今回も得票率16・9%に終わった。

 ▼大リーグ機構ジョー・トーリ副会長の話 薬物問題が影響したことを理解している。クレメンスやボンズは殿堂入りにふさわしい能力を備えていたが、疑惑が掛かっていては仕方ない。

 ▽米野球殿堂の選考方法 選考の対象となるのは、メジャーで10年以上プレーし、最後にメジャーでプレーしてから5年以上が経過した選手。この条件を満たした選手は、全米野球記者協会(BBWAA)の適性審査委員会で、候補者とするか否かが決められる。候補者は毎年1月に行われるBBWAA在籍10年以上の記者による投票で、75%以上の票を得れば、殿堂入りとなる。候補者の資格は最長15年だが、得票率が5%を下回ると、その回限りで候補から外される。

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2013年1月11日のニュース