中島 ア軍幹部が2番起用明言 高い出塁率&広角打法に期待

[ 2013年1月1日 06:00 ]

サインを手に笑顔を見せる中島

 アスレチックスが、2年契約を交わした中島裕之内野手(30)を2番で起用する方針であることが30日(日本時間31日)分かった。デービッド・フォーストGM補佐が「現在のうちの顔ぶれと、中島の技術力、能力を考慮すると2番を打ってもらうのが一番いいと思う」と構想を明かした。西武では不動の3番打者だったが、新天地ではつなぎ役を任される。

 理由の一つはア軍が重視する出塁率の高さだ。昨季はパ・リーグ2位の・382。フルカウントでの打率も同3位の・357と粘り強く、中島も昨年12月18日の入団会見で「1球でも多く投げさせたい」と語った。

 ア軍は昨季、6年ぶりの地区優勝を果たした。チーム打率・238はア・リーグ14球団中最下位で、特に2番は15選手が務めるなど最後まで固定できなかった。ビリー・ビーンGMはバントを好まず、右方向にも長打を打てる中島は、うってつけの人材だ。中島は09年WBCで、出場全7試合に2番・遊撃として先発。つなぎ役を見事に果たし、2連覇に貢献した。「まだプレーしていないので分からないが、自信だけはある」との抱負には確かな裏付けがある。

 ≪8球以上なら打率・357≫中島は西武時代の公式戦で、2番での出場は一度もない。しかし、昨季はフルカウントでの打率・357がリーグ3位、2ストライク以降の・258は同2位。さらに、投手に8球以上投げさせた場合の打率は・357(14打数5安打)で出塁率は・500と高い。出塁率を重視する「マネーボール」のア軍好みの打者であるといえる。

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2013年1月1日のニュース