中田も二刀流!大谷だけじゃない栗山監督「可能性感じる」

[ 2012年12月28日 06:00 ]

大阪桐蔭時代、投手としても活躍した日本ハム・中田

 日本ハム・栗山英樹監督(51)が27日、札幌市内の球団事務所で中田も二刀流で起用する秘策を打ち明けた。ドラフト1位・大谷(花巻東)を「投手兼遊撃手」として育成するプランが注目を浴びているが、「二刀流ってみんなは言うけど、大谷君だけを考えているわけではない。中田翔の投球はないのかな。あれだけの球を甲子園で投げていたんだから」と力を込めた。

 「先入観を捨てる」をモットーとする指揮官らしかった。「増井が4連投して5連投目が苦しいっていうとき、中田はどう?その可能性を感じられるよね」。左翼を守っていた男がリリーフ登板し、ピンチをしのぐ。高校野球のような心躍るワンシーンを思い描いていた。

 単なる夢物語ではない。大阪桐蔭時代の中田は、最速151キロ右腕として甲子園春夏合わせて3度出場。新人だった08年の沖縄春季キャンプではブルペン投球を行い、捕手役を務めた当時の梨田監督を「スライダーはすぐ使える」とうならせた。強肩は今も健在。今季も左翼でリーグトップの19補殺を記録した。

 大谷の二刀流プランに、実は中田も「自分も二刀流でいきたかった。今でも投手をやりたい気持ちはある」と漏らしている。主砲として存在感が増してきたが、6年目の来季は「投手・中田」のコールも球場に響き渡るかもしれない。

 ▽大阪桐蔭時代の「投手・中田」 1年夏の甲子園、春日部共栄との1回戦に2番手として甲子園初登板。4回1/3を1失点の好投で白星を飾った。秋からはエースとして台頭。最速151キロの速球派として活躍したが、2年春の大阪大会で右肘痛。その後は、強打の4番打者として注目を集めたが、投手としても3年夏の大阪大会3回戦・交野で5回参考ながら完全試合。決勝で金光大阪に敗退後は、「プロではできれば(投手と打者)両方やりたい」と夢を口にした。

続きを表示

この記事のフォト

2012年12月28日のニュース