日本球界復帰を選ばなかった松井…両膝の状態がネックに

[ 2012年12月28日 02:20 ]

現役引退を表明した松井秀喜
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 日米通算20年間のプロ生活にピリオドを打つことを決意し、27日(日本時間28日)にニューヨーク市内で記者会見を開く松井秀喜外野手(38)。代理人を務めるアーン・テレム氏は現役続行に向けて、メジャー球団と交渉を続けてきたが、吉報は舞い込まなかった。

 今年5月1日、レイズとマイナー契約を結び、入団会見を行った際には「ただプレーがしたい。野球がしたいだけ」と語っていた。「野球がしたい」なら松井には日本球界復帰という選択肢もあった。事実、国内球団からラブコールを送られ、恩師の巨人・長嶋茂雄終身名誉監督からも日本球界復帰を勧められていた。だが、日本復帰の場合に最有力となる古巣の巨人は、本拠地の東京ドームが人工芝で、DH制もない。故障を抱える両膝の状態を考えると、フル出場は難しい。

 メジャーで10年間プレーし、09年にはワールドシリーズMVPに輝き、念願の世界一もかなえた。常々「心技体のうち一つでも欠けたら自分を出せない。その時はやめるしかない。それが、突然訪れるかもしれない」と語っていた松井。「いらないと言われれば、それまで。悔いはない。できる限りのことをやってきたつもり」と覚悟を決め、日本球界復帰ではなく、バットを置く決断をしたのは自然の流れだった。

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